「元出雲」、創祀の理由は国譲りの出雲・大和の両勢力の接点の地
[住所]京都府亀岡市千歳千歳出雲
[電話]0771-24-7799

出雲大神宮(いずもだいじんぐう)は、京都府亀岡市にある神社。別称として「元出雲」「千年宮」とも。古くは「大八洲国国祖神社」とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

「元出雲」の別称は、出雲大社が当社からの御分霊とする社伝に由来。亀岡盆地東部に立つ御蔭山(みかげやま。御陰山、御影山、千年山とも)の山麓に鎮座し、御蔭山を神体山として祀る。

『延喜式神名帳』にある「出雲神社(丹波国・桑田郡)」に比定される式内社(名神大社)の論社。歴史的な一宮としての丹波国一宮で、近代社格は国幣中社

現在は神社本庁に属さない単立神社で、別表神社ではない。「全国一の宮会」に加盟している。

現在は、出雲大社と別法人であるものの、境内には出雲大社の元宮司・千家尊福の筆による「国幣中社 出雲神社」があり、何らかの交流はある(あった)とみられる。

いわゆる出雲大社は明治時代に至るまで「杵築大社」を称していたため、江戸時代末までは「出雲神社」と言えば当社を指した。

主祭神は大国主命(当社では、別名を三穂津彦大神・御蔭大神とする)と、高御産巣日神の娘で、国譲りに際して、大国主命の后となった三穂津姫命(みほつひめのみこと)。

配祀神は天津彦根命天夷鳥命。天津彦根命は天夷鳥命の父である天之菩卑能命の弟で、いずれも天照大神の子で、甥っ子と叔父の関係となる。

社伝では、和銅2年(709年)10月21日に社殿が建てられた。古事記などの国譲りにおいて、丹波国は出雲・大和の両勢力の接点にあたり、国譲りの所由によって祀られた、とされる。

亀岡盆地の開拓に関する神社の一つで、地名の「保津」は、当社御祭神である三穂津姫命にちなむという。

他に、市内東別院町神原の徳神社、上矢田町の鍬山神社、篠町山本の桑田神社、保津町立岩の請田神社、大井町の大井神社、大阪府高槻市田能の樫船神社、所在不明の餅籠神社などに、亀岡盆地開拓の伝承が残る。

秋は御神体山の黄葉が絶景であり、晴れた日は秋の青空との調和が見事であることで知られる。またイチョウの名所でもあり、黄色く染まったイチョウの巨木は圧倒的な存在感。

当社は臼田甚五郎監修『日本神社一00選』に「日本神社100選補遺」として掲載されている。境内から湧出する御神水は、飲めば幸福を招き長寿になるとされ、真名井水と呼ばれている。

なお、式内社「出雲神社」の論社は他に、市内本梅町の式内同名神社がある。

【ご利益】
長寿、縁結び、金運(公式HP
出雲大神宮 - 「元出雲」、創祀の理由は国譲りの出雲・大和の両勢力の接点の地
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出雲大神宮の御朱印