・所在地:山梨県西八代郡市川三郷町大塚鳥居原
・経緯度:北緯35度57分60.56秒 東経138度54分58.33秒

・時 期:4世紀~5世紀
・時 代:古墳時代中期前半
・形 状:円墳
・特 徴:-
・指 定:-

【概要】
とりいばらきつねづかこふん。同古墳所在地周辺の通称を冠して鳥居原古墳、また古墳群の通番として鳥居原3号墳とも。径18メートル、高さ3メートル(推定)の円墳。

甲府盆地南部、市川三郷町域の北東端に位置。曽根丘陵西端の支丘上に立地する。標高は320メートル付近。曽根丘陵は東海地方の弥生文化や畿内の古墳文化が流入した地域で、大塚古墳や伊勢塚古墳などが分布する。

開墾による破壊が激しいが、1984年(明治27年)の調査で石室が発見され、昭和初年には仁科義男が調査。内部主体は割石小口積みの竪穴式石室で、内部には朱が塗布されている。埴輪は確認されていない。

1979年(昭和54年)に発掘調査が行われ、副葬品としてほう製内行花文鏡、舶載の神獣鏡(対置式赤烏元年紀年銘鏡)、滑石製臼玉、鉄刀、鉄剣、銅鈴、土師器片、須恵器破片などが出土。

出土した赤烏元年鏡は国の重要文化財に指定され、一宮浅間神社(市川三郷町)に所蔵されている(東京国立博物館に寄託)。直径12.5センチメートルの紀年銘鏡で、大陸南部の呉の年号である赤烏元年(238年)の紀年銘を持つ。

銘文は下記の通り。
「赤鳥元年五月二十五日丙午造作明鏡百凍青銅服者君侯宜子孫寿萬年」(出典

魏志倭人伝によれば、その翌年に邪馬台国の女王卑弥呼が魏に朝貢して親魏倭王の称号を与えられた。

また、赤烏の年号を持つものとしては他に安倉高塚古墳(兵庫県・宝塚市)出土の画文帯神獣鏡がある(赤烏七年)。

【関連サイト】
鳥居原狐塚古墳 - Wikipedia