香川県旧練兵場遺跡
香川県埋蔵文化財センター(同県坂出市府中町)は、同県善通寺市の旧練兵場遺跡から建物を描いた弥生時代中期後半(約2000年前)の絵画土器が見つかったと発表、建物の絵画土器の出土は、当時の建物の構造を知るうえで重要な発見であり、県内で2点目となるこの土器は2015年3月31日まで同センターで公開しているといいます。産経新聞が報じています。写真は発見された土器(出典:香川県埋蔵文化財センター)。

旧練兵場遺跡は善通寺市仙遊町に所在する、縄文時代から中世にかけての遺跡。特に弥生時代中期-後期にかけての銅鏃、鏡などの銅製品や鉄製品、また他県から搬入された土器などが出土する拠点集落だったと考えられるようです。

出土した絵画建物は、床と柱の表現から、桁行一間×梁間一間の高床建物(高層建物)で、性格が不明な先端が円弧状の屋根飾り、格子状の線刻を持つ壁などが特徴となっています。

弥生時代の建物を描いた絵画土器は、全国で約70点出土しており、9割が近畿地方。西日本では少なく、香川県内では高松市の久米池南遺跡に次いで二例目となるとのこと。

旧練兵場遺跡では、弥生時代中期後半の1間×1間の掘立柱建物跡が10棟見つかっており、今回の土器との照合で、さらに建物の様子をうかがい知ることができそうです。

詳細はこちらから。さらに詳細なレポート(PDF)も公開されていますので、ご参考に。