善隣国宝記 (訳注日本史料)
・刊行:1995/1
・著者:瑞渓周鳳、田中健夫
・出版:集英社

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室町から江戸時代にかけて、外交文書の作成を委ねられた京都五山の禅僧たちが残した二書に、平易な読み下し文と詳細な注記をほどこし、背景の歴史事情についても詳しく説明する。

善隣国宝記(ぜんりんこくほうき)を著した瑞渓周鳳(ずいけいしゅうほう、明徳2年/元中8年12月8日(1392年1月2日)- 文明5年5月8日(1473年6月3日))は、室町時代中期の臨済宗夢窓派の僧。

日本最初の外交史の書として知られる善隣国宝記では魏志倭人伝の記述に触れ、邪馬台国や卑弥呼について言及している。当時の感覚による地理的な錯誤を指摘しているとも取れる記述もあり、また、邪馬台国と卑弥呼との兼ね合いで、アマテラスとの兼ね合いの可能性も指摘している。

大和朝廷との連続性に対して特段疑問に思っていない点から見ても、間接的ながら邪馬台国畿内説の立場と言えるか。

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