白河郡衙遺跡群は福島県白河市内の半径2kmの範囲に集中する古墳・居館・郡衙・寺院等の遺跡からなる。

大化改新前後の地方豪族の動向が、古代白河郡衙である関和久遺跡群、豪族居館跡の舟田中道遺跡、幾内的特徴の横口式石槨を伴う谷地久保古墳、郡の寺院と考えられる借宿廃寺跡等によって確認でき、遺跡を点としてだけでなく線として結ぶことを可能にした。

「地域の個性をあらわすシンボル」「未来を見通す望遠鏡」である遺跡の過去、現在・未来を、最新の発掘データをふまえ、1冊に凝縮する。

１　みちのく白河

２　遺跡にかかわる人びと

３　古代白河郡
・白河郡衙発見への第一歩
・関和久遺跡の調査
・関和久上町遺跡の調査
・新たな展開

４　郡衙成立前夜の白河
・舟田中道遺跡
・下総塚古墳
・谷地久保古墳
・借宿廃寺跡
・野地久保古墳の発見

５　今後検討を要する遺跡
・古墳・横穴墓
・瓦窯跡

６　遺跡群のつながり

７　遺跡群の今後と課題