魏志倭人伝二〇〇〇字に謎はない
・刊行:2002/10
・著者:相見英咲
・出版:講談社

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3世紀版<倭国旅行案内>はこう読め!

「倭人伝」の原資料筆者は、何か高度な推理仕掛けを施したのであろうか。もちろんそのようなことは絶対にない。

「倭人伝」が想定する読者は3・4世紀の中国人である。彼らにとって、「倭人伝」は≪倭国の旅行平易案内≫に過ぎないはずだ。

中には寝ころんで読む不届き者もいるかも知れない。しかしそのような者にとっても、「倭人伝」が伝えんとする倭国への行程は、必ず、何の苦労もなく容易に、また瞬時に、理解されたはずだ。

3・4世紀の中国人にとって「倭人伝」は推理小説ではなく、旅行案内文書に過ぎないのだから。――(本文より)

邪馬台国非九州説とも言うべきもので、九州ではないから大和、という、ちょっと強引な、かつ消極的な邪馬台国畿内説。卑弥呼については、三輪山オオモノヌシの巫女(神妻)としているものの、日本書紀に記述のあるヤマトトモモソヒメ(オオモノヌシの妻になる)とは別物として論じている節がある。

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