やまとなでしこの性愛史: 古代から近代へ
・刊行:2014/8/30
・著者:和田好子
・出版:ミネルヴァ書房

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かつて日本には多妻制度があり、自由恋愛禁止の時代があった―

本書は、文献・狂言などから時代をさかのぼり、自然でゆるやかにむすばれていた結婚制度から、江戸・明治時代を経て一夫一婦制につながる流れを追いつつ、男女が互いの愛情表現を磨いていた様子や、二人をとりまく家族形態もうまく機能していた様子を、わかりやすく語る。

第一章 神と人とに交わる女──記紀の時代
・戦前の女学生が読んだ「古事記」
・神と交わる姫
・接待婚あり近親婚あり
・人間天皇の女性関係
・神と夫との三角関係
ほか

第二章 多妻制度を生きる女たち──平安時代
・谷崎の随筆にみる昭和と平安期の恋愛観
・男が女の財力に頼る時代
ほか

第三章 自由恋愛から姦通厳罰化の時代へ──鎌倉・室町時代
・ルイス・フロイスの来日
・異国人の視点『日欧文化比較』
ほか

第四章 恋愛禁制下の大奥と吉原──江戸時代
・恋愛規制の始まり
・婚姻は君父の命令
ほか

第五章 産業革命と生活の変革──明治時代
・織物工業化の影響
・着物は男に買ってもらう
ほか

後記として──過去を振り返り、未来を展望すれば
・伝統は多夫多妻であった
・庶民の多夫多妻制
ほか