・所在地:京都府京丹後市弥栄町溝谷・船木
・経緯度:北緯35度66分90.55秒 東経135度09分61.62秒

・時 期:2世紀~3世紀
・時 代:弥生時代後期
・形 状:玉作り関連遺構
・特 徴:-
・指 定:-

【概要】
奈具岡遺跡は100基以上の住居・建物跡が検出され、竹野川中流域の弥生時代拠点集落の一つ。奈具岡遺跡と総称される範囲は広く、遺構の時期・性格が異なるものも含まれ、大きく二つに大別できる。

一つは平野部から少し谷を入るところで丘陵の鞍部を囲むように斜面や丘陵底部に立地する弥生時代中期の玉作り関連遺構などが存在する部分(奈具岡遺跡東部)、もう一つは竹野川に面した丘陵上に住居跡が散発的に立地する西部である。

この弥生集落を特徴付けたのは、玉と鉄器の生産工房が検出され、生産遺構・工具・製作工程が明らかになった東部である。

奈具岡遺跡最盛期に該当すると見られる住居・建物跡は重複しつつ95基確認され、竪穴住居跡は20基程、残りは斜面をL字形にカットして平坦面をつくる簡便なテラス状建物跡と呼ぶものである。

石製の玉は緑色凝灰岩と水晶の2種の玉が製作され、鉄器生産を行っていたと見られる鍛冶炉なども検出されている。多数の未製品を含む膨大な遺物が出土しており、実際にはそれに数倍する完成品が出荷されていたと考えられるが、まとまった製品の出土地は判明していない。

その他、奈具遺跡、奈具谷遺跡、奈具墳墓群、奈具岡北1号墳などを内包する。

【関連サイト】
奈具岡遺跡