・所在地:福岡県朝倉市平塚444−4

・時 期:紀元前1世紀~4世紀前半世紀
・時 代:弥生時代中期-古墳時代初期
・形 状:環濠集落
・特 徴:-
・指 定:国の史跡

【概要】
ひらつかかわぞえいせき。弥生時代中期から古墳時代初頭(紀元前1世紀から西暦4世紀ごろ)の遺跡。国の史跡。

1990年(平成2年)に平塚工業団地の造成中に発見され、当時の甘木市教育委員会と福岡県教育委員会により翌1991年(平成3年)8月から1993年(平成5年)5月まで発掘調査が進められた。

遺構としては約17ヘクタールの範囲に多重の環濠、竪穴式住居跡約300軒、掘立柱建物跡約100軒が確認されている。

中央部に内濠に囲まれた約2ヘクタールの楕円形の「中央集落」と称する集落があり、住居のほか、中央部と北東隅に大型の掘立柱建物跡が検出されている。

中央集落の外側には複雑な環濠に囲まれた「別区小集落」と称する複数の小集落の跡が検出されている。別区小集落には木器や玉などの遺物が集中する場所があり、住居とは別の区域に工房が存在したと推定されている。

遺物は生活土器のほかに銅矛・銅鏃・鏡片・貨泉などの青銅製品や、農具・建築部材・漁具などの木製品が出土しているが、鉄製品は出土していない。植物はアシ・ブドウ・ハンノキ・イチイガシ・ツブラジイ・コナラ・ヤマモモなどが出土している。

時代としては中国の歴史書に記されている倭国大乱から邪馬台国の時代にあたり、このような集落構造が当時の「クニ」の実態を理解する上で極めて重要な遺構と位置付けられている。

整備されている公園、平塚川添遺跡公園は、日本の歴史公園100選の一つ。

【関連サイト】
平塚川添遺跡 - Wikipedia