・刊行:1974
・著者:富岡謙蔵
・出版:臨川書店

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富岡謙蔵は明治時代の考古学者。初めて本格的に銅鏡研究に取り組む。

邪馬台国論争において、それまでは魏志倭人伝を中心とした資料のみによる研究が中心だったが、1920年刊行の本書によって、初めて考古学的な知見による仮設構築に踏み出した。

富岡は、中国の魏晋時代の銅鏡を古墳に副葬する文化は畿内で生じて発達し、それが北九州に広まっていった、と指摘。魏と交渉した卑弥呼は、大和朝廷の有力な女性、とした。考古学の方面からによる邪馬台国畿内説の嚆矢、と言える。

弟子に梅原末治がおり、梅原は師の富岡の説を発展させた。

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