高岡御車山祭の御車山行事(たかおかみくるまやままつりのみくるまやまぎょうじ)
種別1:風俗慣習
種別2:祭礼(信仰)
公開日:毎年5月1日
指定日:1979.02.03(昭和54.02.03)
都道府県:富山県
所在地:高岡関谷神社(高岡市末広町)

高岡の御車山行事は、前田利長が高岡城下の町内に御車山を分け与え、関野神社の春祭(御車山祭)に神輿の巡行に伴って奉曳したのがはじまりといわれている。

御車山祭は4月3日の与四兵衛祭(山町間の打ち合せ)、4月30日の山飾りと囃子方試楽、5月1日の御車山揃えと奉曳、神輿渡御の次第で行われる。

御車山は、心柱・花がさ・かご等、神霊を迎えるための諸要素を備えるひき山(曳山)であり、前日各山ごとに人形・花がさ等で趣きの異なる飾り付けをし、祭神を招じて安置したひき山は、旧慣に従って毎年一定の順路で市内を曳き回される。

各山町の役員は羽織・袴に威儀を正してひき山の前後左右に並び、それに乗る子供は町内備えつけの麻の裃を着用し、曳き手は揃いのはんてんに白足袋姿で奉仕する。また、囃子方によって各山ごとに祇園囃子や雅楽などが奏されるが、この点にも他にない特色がある。

また、カラクリ人形が演ぜられる山もある。7基の御車山は、すでに重要有形民俗文化財に指定されているが、御車山曳行とそれに関する諸行事は、この地域に分布する曳き山行事の中でも規模が大きく内容にも特色があり、屋台を用いた祭礼行事の代表的なものの一つである。

2015年4月、文化庁による初の「日本遺産」認定で、「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡 -人、技、心-」が選ばれ、山車や行事そのものも構成文化財に含まれている。

なお、御車山祭は、大地主神社(石川県七尾市)の青柏祭三國神社(福井県坂井市)の三国祭とともに北陸三大祭の一つ。

保護団体名:高岡御車山保存会
重要無形民俗文化財「高岡御車山祭の御車山行事」 - 前田利長が起源
【関連記事】
高岡関野神社 - 日本遺産の御車山祭で有名な、式内論社や高岡城鎮守を合祀した関野三社
祝! 北陸新幹線、東京 - 金沢間開業、古事記に思いを馳せ、北陸新幹線での旅情を掻き立てる
富山県の重要無形民俗文化財 - 都道府県別に整理