絵画と歴史で解き明かす決定版『古事記』の世界
・刊行:2012/10
・著者:武光誠、梅田紀代志
・出版:小学館

・『絵画と歴史で解き明かす決定版『古事記』の世界』をアマゾンで購入

『古事記』の全体像がよく解るビジュアル本。

本書では、まず、梅田紀代志氏の細密な歴史画と簡潔なあらすじによって、『古事記』の全体像をビジュアルに紹介します。

さらに、それを踏まえて、第一線の古代史学者である武光誠先生の監修と執筆により、近年の歴史学・考古学の成果を踏まえ、『古事記』執筆の意味なども含め、『古事記』とそれに関連する古代史のさまざまな謎に迫ります。

『古事記』については、近年、文学としてだけではなく、歴史書としての側面の研究も進んでいます。

『古事記』は、その時の王統の正当性を示すために編まれたものであり、そこには、作為が加えられていると考えられますが、全くの虚構だと断ずるのも誤りでしょう。

誇張や粉飾や辻褄合わせがあったにせよ、そのもとになる歴史的背景があったはずです。本書では、個別な「謎解き」とまとまった「章末解説」などにより、そうした問題を解き明かし、新たな『古事記』像を示します。

『古事記』の世界がよみがえるとともに、『古事記』にまつわる「謎」を読み解く楽しさも味わえる画期的な本として、入門者にも古代史ファンにも魅力的な本になっています。