魏志倭人伝の考古学 (九州篇) (Academic series new Asia (43))
・刊行:2003/11
・著者:岡崎敬、春成秀爾
・出版:第一書房

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調査・発掘に基づく研究を信条とする著者による唐津の諸遺跡、漢委奴国王印、立岩遺跡の調査報告など末盧国、伊都国、奴国の遺跡・遺物に関する基礎的考察を集成した、魏志倭人伝研究の基本図書。

岡崎 敬(1923年 - 1990年)は、日本の考古学者。北海道生まれ。京都帝国大学を卒業ののち、京都大学助手、名古屋大学助教授、九州大学文学部助教授をへて、1972年九州大学文学部教授。1987年、九州大学を定年退官。九州大学名誉教授。1986年、紫綬褒章受章。文学博士。

岡崎は、樋口隆康との共同研究「邪馬台国問題―考古学上より見たる上代日本の状勢―」(『民俗学研究』第13巻第3号、昭和24年(1949年)3月)なども含め、邪馬台国論争において、邪馬台国の位置を「畿内」に比定している。

「『魏志』に見えるような銅鏡のごとき大陸文物は3世紀頃になると、九州にとどまらず大部分は畿内にもたらされ、また畿内にはそれを引き付けるだけの力があったことは現代の考古学上の知識では否定しがたい」「邪馬台国を北九州に比定することは、現在の考古学上の結果から見て無理がある」とする。

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