禹王と日本人―「治水神」がつなぐ東アジア (NHKブックス No.1226)
・刊行:2014/12/19
・著者:王敏
・出版:NHK出版

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日本と中国には共通の神がいた

日本各地の川のそばには、数多くの石碑「文命碑」が立つ。“文命"とは古代中国・夏王朝の「禹王」の別名で、その伝承は治水の思想のほか、「平成」「疎通」などの言語、相撲の四股など、日本語と日本文化に深い影響を与えてきた。

中国最初の王朝・夏の創始者がなぜ、日本で祀られてきたのか。禹王は『古事記』の序文に登場して以来、今日まで日本人の生き方に深い影響を与えてきた。

千年の時を越えて庶民に親しまれる君主とは?

指導者や詩人たちが尊崇してきた理想の統治者とは?

日中の古典、伝承、美術からその人物像を多面的に描き出し、両国に共通する「教養のデータベース」の存在を指摘して漢字がつなぐ文化圏の実相を甦らせる挑戦的な試み。