・刊行:1969
・著者:白鳥庫吉
・出版:岩波書店
・『白鳥庫吉全集〈第1巻〉日本上代史研究 (1969年)
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邪馬台国論争の嚆矢、「倭女王卑弥呼考」(明治43年(1910年))を収録。なお、「倭女王卑弥呼考」はこちらにも収録されているという。
白鳥庫吉は、邪馬台国論争において、邪馬台国の位置を「九州の熊本県菊池郡山門」に比定した。
また、当時盛んに言われていた、卑弥呼が神功皇后である可能性よりは、むしろ神話上の天照大御神(アマテラス)に近い存在とし、アマテラスには係争した弟のスサノヲがおり、男王との不和という記載もこうしたものを比したものか、とも指摘。
卑弥呼=神功皇后説を打破し、邪馬台国九州説を唱えた那珂通世は、中学時代の恩師。
魏志倭人伝の記述では、卑弥呼とその弟の関係が、神功皇后と建内宿禰の関係に似ているが、いわゆる女王というのは宗教的な要素が多くあるものであり、そうした関係は生じやすく、珍しいものではない、とし、卑弥呼を神功皇后に比定した日本書紀を批判。
「倭女王卑弥呼考」は、すぐさま内藤虎次郎による邪馬台国畿内説の批判に遭うことになる。以降の邪馬台国論争における、
・白鳥―東京大学―九州説
VS
・内藤―京都大学―畿内説
の構図を作り上げることになる。
また、後に和辻哲郎が礎を築くことになる、邪馬台国東遷説にも言及。
【関連記事】
・【邪馬台国論争】今までの研究・論争まとめ - 九州説 - 熊本県 - 東遷説
・著者:白鳥庫吉
・出版:岩波書店
・『白鳥庫吉全集〈第1巻〉日本上代史研究 (1969年)
邪馬台国論争の嚆矢、「倭女王卑弥呼考」(明治43年(1910年))を収録。なお、「倭女王卑弥呼考」はこちらにも収録されているという。
白鳥庫吉は、邪馬台国論争において、邪馬台国の位置を「九州の熊本県菊池郡山門」に比定した。
また、当時盛んに言われていた、卑弥呼が神功皇后である可能性よりは、むしろ神話上の天照大御神(アマテラス)に近い存在とし、アマテラスには係争した弟のスサノヲがおり、男王との不和という記載もこうしたものを比したものか、とも指摘。
卑弥呼=神功皇后説を打破し、邪馬台国九州説を唱えた那珂通世は、中学時代の恩師。
魏志倭人伝の記述では、卑弥呼とその弟の関係が、神功皇后と建内宿禰の関係に似ているが、いわゆる女王というのは宗教的な要素が多くあるものであり、そうした関係は生じやすく、珍しいものではない、とし、卑弥呼を神功皇后に比定した日本書紀を批判。
「倭女王卑弥呼考」は、すぐさま内藤虎次郎による邪馬台国畿内説の批判に遭うことになる。以降の邪馬台国論争における、
・白鳥―東京大学―九州説
VS
・内藤―京都大学―畿内説
の構図を作り上げることになる。
また、後に和辻哲郎が礎を築くことになる、邪馬台国東遷説にも言及。
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