古代から中世の酒造りや酒宴の歴史を考古、美術資料などでたどる記念企画展「人ノ性(さが)、酒ヲ嗜(たしな)ム」が、滋賀県近江八幡市の県立安土城考古博物館で開催されています。2014年12月20日(土)-2015年1月25日(日)まで。中日新聞が報じています。写真は、「はそう」を捧げ持つ人物(巫女)埴輪、浜松市博物館蔵(出典:県立安土城考古博物館)。
県立安土城考古博物館によれば、第50回記念企画展・琵琶湖文化館所蔵作品特別陳列として。「人ノ性、酒ヲ嗜ム」は魏志倭人伝において、倭人の風習を伝えるものの一節。当時の中国から見て、未開・野蛮に仕立て上げたかったであろう倭人の一つの風習を紹介したものと考えられますが、それを逆手にとって、逆に、酒と日本の関わりの深さを印象付けた企画展のタイトルとなっています。
世界史的にも、人類とともに酒はあるという感じではありますが、日本におても、古事記にも、酒は何度も登場しています。有名なところでは、スサノヲのヤマタノオロチ退治。酒に酔わせて、泥酔したところを斬り刻んでいますが、この「敵に酒で酔わせて」とか、「酔っぱらった隙に攻められる」とか、そういう方法が、その後の歴史で多くとられることになります。普段からあまり酒に酔いすぎるなよ、という教訓めいています。
あまり知られていないところでは、あまりにも現地妻を作りすぎるオオクニヌシに対して、嫉妬する美女神・正妻スセリが、お互いの愛を確かめる歌を歌い合った後に、二人より添い愛を深める際にも、「酒」が重要なアイテムとして登場してきます。オオクニヌシといえば出雲大社、元祖縁結び。男女の結びを強固にするためにも、オオクニヌシの時代から酒が飲まれていたことが分かります。
今回の企画展では、前期は「国酒の寿ぎ」、後期は「桜花の寿ぎ」としてテーマが分かれており、後期では桜の花見について近世絵画等を用い、酒文化の広がりを紹介するとのこと。日本人と酒の関係を知るうえで、大変興味深い企画展です。
県立安土城考古博物館へのアクセスはこちらから。
県立安土城考古博物館によれば、第50回記念企画展・琵琶湖文化館所蔵作品特別陳列として。「人ノ性、酒ヲ嗜ム」は魏志倭人伝において、倭人の風習を伝えるものの一節。当時の中国から見て、未開・野蛮に仕立て上げたかったであろう倭人の一つの風習を紹介したものと考えられますが、それを逆手にとって、逆に、酒と日本の関わりの深さを印象付けた企画展のタイトルとなっています。
世界史的にも、人類とともに酒はあるという感じではありますが、日本におても、古事記にも、酒は何度も登場しています。有名なところでは、スサノヲのヤマタノオロチ退治。酒に酔わせて、泥酔したところを斬り刻んでいますが、この「敵に酒で酔わせて」とか、「酔っぱらった隙に攻められる」とか、そういう方法が、その後の歴史で多くとられることになります。普段からあまり酒に酔いすぎるなよ、という教訓めいています。
あまり知られていないところでは、あまりにも現地妻を作りすぎるオオクニヌシに対して、嫉妬する美女神・正妻スセリが、お互いの愛を確かめる歌を歌い合った後に、二人より添い愛を深める際にも、「酒」が重要なアイテムとして登場してきます。オオクニヌシといえば出雲大社、元祖縁結び。男女の結びを強固にするためにも、オオクニヌシの時代から酒が飲まれていたことが分かります。
今回の企画展では、前期は「国酒の寿ぎ」、後期は「桜花の寿ぎ」としてテーマが分かれており、後期では桜の花見について近世絵画等を用い、酒文化の広がりを紹介するとのこと。日本人と酒の関係を知るうえで、大変興味深い企画展です。
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