古事記には登場しないフツヌシが御祭神、鹿島神宮とともに東国拠点
[住所]千葉県香取市香取1697-1
[電話]0478-57-3211
香取神宮(かとりじんぐう)は、千葉県香取市香取にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 下総国 香取郡「香取神宮」に比定される式内社(名神大社・月次新嘗)。歴史的な一宮としての下総国一宮で、近代社格は官幣大社。
勅祭社であり、宮中の四方拝で遥拝される一社。現在は神社本庁の別表神社。「全国一の宮会」に加盟している。
御祭神は経津主大神。『古事記』には登場せず、『日本書紀』のみに登場する神で、『日本書紀』ではこの経津主大神が中心となり、武甕槌大神が副として国譲り(葦原中国平定、国受け)が進められる。
古来より、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮(武甕槌大神)と深い関係にあり、「鹿島・香取」と並び称される一対の存在にある。
また、諏訪大社(長野県諏訪地方)も加え、「関東の軍神は鹿島・香取・諏訪」と称される(関東三軍神)。
鹿島神宮と、茨城県神栖市の息栖神社とともに東国三社。江戸期まで、伊勢の神宮とともに、鹿島神宮と合わせて、神宮号を許された神社三社のうちの一社。
古くは朝廷から蝦夷に対する平定神として、実際、鹿島神宮とともに大和朝廷による東国支配の拠点として機能したとされ、また藤原氏から氏神の一社として崇敬された。神郡が定められた神社でもある。
直径29.6センチ、縁の高さ2センチ、重量537.5グラム、白銅製で、中国・唐時代の作「海獣葡萄鏡 1面」が国宝に指定されている。正倉院の南倉には本鏡と瓜二つの銅鏡がある。伝来した経緯は不詳。
香取神宮の例祭は毎年4月14日、6年に一度は、勅使参向を仰ぐ勅祭。式年神幸祭(しきねんじんこうさい)が12年に1度の午年に行われる。
境内前までの神幸祭は毎年4月15日に行われるが、式年神幸祭では4月15日・16日の両日に大規模に行われる。古くは「軍神祭」「軍陣祭」とも。
15日には利根川岸で神輿が御座船に移され、船上祭を催行、鹿島神宮による御迎祭とリンクする。また、鹿島神宮の御船祭(やはり12年に1度の午年、9月1日)と同時に当神宮では御迎祭を行う。
毎年4月第1土・日曜日に行われる御田植祭(おたうえさい)が有名で、伊雑宮(三重県伊勢市、「磯部の御神田」)、住吉大社(大阪府大阪市、「住吉の御田植」)とあわせて、日本三大御田植祭と呼ばれる。
境内西方に要石がある。形状は凸型。地震を起こす大鯰を押さえつける地震からの守り神として信仰される。鹿島神宮にもあり、鹿島・香取の要石は大鯰の頭と尾を抑える杭と言われる。
他に要石がある神社として、三重県伊賀市の大村神社、石川県輪島市の重蔵神社などがある。
なお、臼田甚五郎監修『日本神社一00選』に「日本神社100選」として掲載されている。
日本海軍の重巡洋艦「利根」と練習巡洋艦「香取」の艦内神社に分祀。艦艇を擬人化したキャラクタである艦娘(かんむす)を強化・育成、正体不明の敵艦を撃破していくゲーム・アニメ『艦これ』ゆかり。
他に、海上自衛隊の護衛艦「おおなみ」、護衛艦「とね」、練習艦「かとり」の艦内神社に分祀しているという。
2015年4月ごろ、奈良・京都など世界遺産含む寺社に油のようなものがまかれていた被害が相次いだ事件で、被害に遭った一社。
【ご利益】
家内安全、産業振興、心願成就、縁結び、安産、勝運、交通安全、災難除け(公式HP)
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香取神宮(かとりじんぐう)は、千葉県香取市香取にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 下総国 香取郡「香取神宮」に比定される式内社(名神大社・月次新嘗)。歴史的な一宮としての下総国一宮で、近代社格は官幣大社。
勅祭社であり、宮中の四方拝で遥拝される一社。現在は神社本庁の別表神社。「全国一の宮会」に加盟している。
御祭神は経津主大神。『古事記』には登場せず、『日本書紀』のみに登場する神で、『日本書紀』ではこの経津主大神が中心となり、武甕槌大神が副として国譲り(葦原中国平定、国受け)が進められる。
古来より、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮(武甕槌大神)と深い関係にあり、「鹿島・香取」と並び称される一対の存在にある。
また、諏訪大社(長野県諏訪地方)も加え、「関東の軍神は鹿島・香取・諏訪」と称される(関東三軍神)。
鹿島神宮と、茨城県神栖市の息栖神社とともに東国三社。江戸期まで、伊勢の神宮とともに、鹿島神宮と合わせて、神宮号を許された神社三社のうちの一社。
古くは朝廷から蝦夷に対する平定神として、実際、鹿島神宮とともに大和朝廷による東国支配の拠点として機能したとされ、また藤原氏から氏神の一社として崇敬された。神郡が定められた神社でもある。
直径29.6センチ、縁の高さ2センチ、重量537.5グラム、白銅製で、中国・唐時代の作「海獣葡萄鏡 1面」が国宝に指定されている。正倉院の南倉には本鏡と瓜二つの銅鏡がある。伝来した経緯は不詳。
香取神宮の例祭は毎年4月14日、6年に一度は、勅使参向を仰ぐ勅祭。式年神幸祭(しきねんじんこうさい)が12年に1度の午年に行われる。
境内前までの神幸祭は毎年4月15日に行われるが、式年神幸祭では4月15日・16日の両日に大規模に行われる。古くは「軍神祭」「軍陣祭」とも。
15日には利根川岸で神輿が御座船に移され、船上祭を催行、鹿島神宮による御迎祭とリンクする。また、鹿島神宮の御船祭(やはり12年に1度の午年、9月1日)と同時に当神宮では御迎祭を行う。
毎年4月第1土・日曜日に行われる御田植祭(おたうえさい)が有名で、伊雑宮(三重県伊勢市、「磯部の御神田」)、住吉大社(大阪府大阪市、「住吉の御田植」)とあわせて、日本三大御田植祭と呼ばれる。
境内西方に要石がある。形状は凸型。地震を起こす大鯰を押さえつける地震からの守り神として信仰される。鹿島神宮にもあり、鹿島・香取の要石は大鯰の頭と尾を抑える杭と言われる。
他に要石がある神社として、三重県伊賀市の大村神社、石川県輪島市の重蔵神社などがある。
なお、臼田甚五郎監修『日本神社一00選』に「日本神社100選」として掲載されている。
日本海軍の重巡洋艦「利根」と練習巡洋艦「香取」の艦内神社に分祀。艦艇を擬人化したキャラクタである艦娘(かんむす)を強化・育成、正体不明の敵艦を撃破していくゲーム・アニメ『艦これ』ゆかり。
他に、海上自衛隊の護衛艦「おおなみ」、護衛艦「とね」、練習艦「かとり」の艦内神社に分祀しているという。
2015年4月ごろ、奈良・京都など世界遺産含む寺社に油のようなものがまかれていた被害が相次いだ事件で、被害に遭った一社。
【ご利益】
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