平安の頃、右大臣であった菅原道真(すがわらのみちざね)は、左大臣藤原時平(ふじわらのときひら)に謀られ、筑紫太宰府へ左遷されます。その後、時平は39歳の若さで死に、その一党も次々に死んでしまいます。

これは道真公のしわざであると考えられ、神楽では道真が時平と戦うよう創作してあります。

石見神楽では激しい太刀対決が繰り広げられ、思わず手に汗握る展開に。衣裳も2回も3回も早変わりして、終盤に向かうほど華々しくなる見所満載の演目。(出典:なつかしの国 石見

【ぶっちゃけ式解説】
今や天神と言えば、菅原道真公。古事記の神々よりも、ある意味では有名になっています。日本では、創世期の神々よりも有名になる神が時々出現しますが、その代名詞。神が今も息づく日本だからこそ、でしょうか。

古事記で天神と言えば、造化の三神、それも含めた(別天神(ことあまつかみ、別天津神とも)の五柱が連想されます。イザナギイザナミの子作りの相談役として登場してきます。

石上神宮(奈良県・天理市)には境内摂社に天神社があり、ここでは造化の三神のうちの二柱タカミムスヒノカミカミムスヒノカミが御祭神となっています。

それでも、その石上神宮の境内には、境内摂社に天神社があるからなのか、タカミムスヒノカミとカミムスヒノカミとは直接関係ない(はずの)、道真公のシンボルとも言うべき牛像が寄進されていたりします。天神・道真公の影響力のすさまじさが分かります。

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