橘氏の氏神、酒造の神オオヤマツミとその娘サクヤ、婿ニニギ、孫の山幸彦
[住所]京都府京都市右京区梅津フケノ川町30
[電話]075-861-2730

梅宮大社(うめのみやたいしゃ)は、京都府京都市右京区にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 葛野郡「梅宮坐神四座」に比定される式内社(名神大社、月次。新嘗)で、二十二社(下八社)の一社。

近代社格では官幣中社。神社本庁に属さない単立神社で、別表神社ではない。

橘氏の氏社として知られる神社で、創祀は奈良時代前期。後、平安時代前期に橘嘉智子(檀林皇后)によって現在地に遷座したと伝える。

橘嘉智子には子がなかったが当社に祈願したことで皇子を授かったといい、その伝承に因んで現在も子授け・安産の神として信仰されている。

境内には「またげ石」があり、檀林皇后ゆかりの霊石で、またぐと子宝に恵まれると言われる。京都のパワースポットの一つ。御祭神は『延喜式神名帳』にある通り、4柱。

酒解神(さかとけのかみ)
大若子神(おおわくこのかみ/おおわくごのかみ)
小若子神(こわくこのかみ/こわくごのかみ)
酒解子神(さかとけこのかみ)。

大山祇命と酒解神は酒造の神(木花之佐久夜毘売が山幸彦を生んだ際に大山祇命が祝して酒造したことにちなむ)とされ、当社も酒造の神としても尊崇されている。

当社に限らず、酒造に関わる神は多いが、特に当社は、大神神社梅宮大社とともに、日本三大酒神神社ともされる。

なお、大若子神と小若子神は、大若子命、乙若子命として伊勢の神宮125社の一社で、豊受大神宮(外宮)の摂社である大間国生神社でも祀られている。

例祭は「梅宮祭」として古くから知られ、平安時代にすでに「古風で優雅な」祭りとして有名になっていた。その後変遷して、廃止・復活も繰り返し、現在では毎年5月3日に行われている。

毎年8月最終日曜日の嵯峨天皇祭において、国の重要無形民俗文化財に指定されている「京都の六斎念仏」が奉納される。

【ご利益】
酒造、子安、安産、学業、縁結び、芸能(公式HP

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別表神社ではない主な神社 - 伏見稲荷、日前・國懸神宮、靖国神社、日光東照宮なども
『日本の神社全国版(83) 2015年 9/15 号 [雑誌]』 - 貴船神社、梅宮大社、愛宕神社
京都府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、京都府に鎮座している神社の一覧
梅宮大社の御朱印