神武天皇が戦勝を占った地、祈止雨に霊験がある水の神
[住所]奈良県吉野郡東吉野村小968
[電話]0746-42-0032

丹生川上神社(にうかわかみじんじゃ)は、奈良県吉野郡東吉野村にある神社。式内社(名神大社・月次新嘗)で、二十二社(下八社)の一社。

近代社格では官幣大社、現在の神社本庁の別表神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

同郡川上村の丹生川上神社上社、同下市町の丹生川上神社下社に対して、「丹生川上神社中社」とも称される。

社伝によれば、鎮座地は初代神武天皇が天神の教示によって天神地祇を祀り、戦勝を占った地とされる。

古来より祈止雨祈願に霊験があることで知られ、御祭神は水の神である罔象女神(みずはのめのかみ)。病床の伊邪那美神の尿から生まれた神。

『延喜式神名帳』にある「丹生川上神社(大和国・吉野郡)」について、当初は丹生川上神社下社、丹生川上神社上社が相次いで比定されたが、最終的には当社であることが明らかになった。

神名帳の他に、『延喜式』巻3「臨時祭」祈雨神祭条に「丹生川上社一座」とあり、祈雨神祭85座に含まれる。

現在では当社を含む三社とも式内社として位置づけられている。

【三社の主祭神】
・丹生川上神社(中社)……罔象女神
・丹生川上神社上社……高龗神
・丹生川上神社下社……闇龗神
いずれも水の神で、上社と下社の主祭神は同一神とされる。

当社は、古くは「雨師明神」と称され、江戸時代からは「蟻通明神」とも称された。明治になり、蟻通神社と改称、明治11年(1878年)、現社号に改称した。

例祭は10月16日。以前は旧暦9月16日に行われたが、大正11年(1922年)に改められた。「壇尻(だんじり)祭」「小川祭」とも称し、氏子区内から8基の太鼓台が繰り出し、境内を乱舞する。

大和三大祭りの一つである。また、本殿後背の小牟漏岳に「丹生川上中社のツルマンリョウ自生地」があり、国の天然記念物に指定されている。

【ご利益】
厄災除け、開運招福、心願成就、交通安全、家内安全、商売繁昌、病気平癒など(公式HP
丹生川上神社(中社) - 神武天皇が戦勝を占った地、祈止雨に霊験がある水の神
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『日本の神社全国版 2015 年 1/27 号 [雑誌]』 - 丹生川上神社、中社・上社・下社
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