日本武尊のために海中に身を投げた妻の弟橘樹媛の櫛が届いた地
[住所]神奈川県中郡二宮町山西1117
[電話]0463-73-1208

吾妻神社(あずまじんじゃ)は、神奈川県中郡二宮町の吾妻山公園にある神社。御朱印の有無は不明。

梅沢の氏神で、その創建は第12代景行天皇の時代だという。主神は日本武尊の妻である弟橘樹媛命で、日本武尊を配祀する。

日本武尊が東北征伐に赴く途中、三浦半島の走水から海路、上総に渡る時、突如暴風が起り、そこで妻は夫にかわり海神の怒りを静め、夫の武運を祈り、海中に身を投じた。

するとたちまち海は穏やかになったという。

その7日後に妻の御櫛が海辺に流れつき、これを埋めて御陵を造ったという(『古事記』該当部分)。その一帯を埋沢といい梅沢と同音である、という。

また、妻の小袖が磯部に漂い、これを山頂に祀ったという。その海岸を袖ヶ浦という。また、その袖の一部は、当社からもほど近い小田原市前川の吾妻神社にも祀られた、とも。

日本武尊は東北戦が終り、帰路相模国から足柄を通り、甲斐に出る途中、峠からはるか東方の海をながめ、「ああ吾が妻」と嘆いた。

弟橘媛命の御神体は木彫りの千手観音で、現在は藤巻寺に安置してあるという。

源頼朝が幕府を鎌倉に創設すると、その妻の北条政子は当社を崇敬し、吾妻山金山と山麓田畑、霜見塩田を寄進したという。

鎌倉3代将軍源実朝も祈願、建保6年(1219年)に雄剣を奉納したという。

江戸時代の儒学者貝原益軒(1630年-1714年)の紀行文などにも記載されている。

【ご利益】
水難除け、海上・旅行安全、諸願成就
吾妻神社(二宮町) - 日本武尊のために海中に身を投げた妻の弟橘樹媛の櫛が届いた地
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