・所在地:奈良県桜井市上之宮314

古墳ランキング > 14位
大王(オオキミ)墓候補

・時 期:4世紀初頭
・時 代:古墳時代前期
・形 状:前方後円墳
・特 徴:-
・指 定:国の史跡

【概要】
4世紀初頭、古墳時代前期初頭の前方後円墳。墳丘長224メートル(復元すると250メートルとする説もある)で、全国第14位の規模。鳥見山古墳群に属す。鉢巻山古墳、東出塚古墳などとも呼ばれる。国の史跡に指定されている。

後円部は3段築成で径128メートル・高さ19メートル、各段に円筒埴輪列が巡り、斜面には人頭大の葺石がある。円筒埴輪は、後円部の三段と方形壇の墳頂部に密集して二列、また、墳頂部では二列の埴輪の間隔をとっている。

前方部は二段築成で幅80メートル・高さ8メートル。埴輪は、方形壇の外側に間隔を置いて点在する。陪墳群は見られない。前方部を西に向けて立地する。

後円部頂上の中央に木棺を納めた主石室(長さ約8.06メートル、幅約1.18メートル、高さ1.76メートル、8石の天井石で覆われている)にあたる竪穴式石室がある。盗掘によりほとんど遺物を残していないが、内行花文鏡・三角縁神獣鏡の破片、石釧(いしくろ)・鍬形石・車輪石・椅子形石製品・櫛形石製品、石製合子(ごうす)などと玉類・刀剣などが出土した。

主石室の横にあった副石室は、竪穴式石室で、内部には遺骸がなく、武器ばかりが埋納されていて、格納庫、遺品庫であったと考えられる。盗掘を免れており、212本の茎式鉄矛、236本の銅鏃、50本の石鏃、鉄弓1本(長さ182センチ、弦も鉄製)、鉄製矢5本(長さ80センチメートル)、漆塗り盾。鉄剣、鉄刀それぞれ1本。さらに、斧(鉄斧14)、手鎌(19)、鑿、やりがんな(51)、錐、刀子、鋸などの農耕具。玉状に似た石製品。
メスリ山古墳(奈良県・桜井市) by Googleアース - ぶっちゃけ古事記
【関連サイト】
メスリ山古墳 - Wikipedia

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