・所在地:奈良県高市郡明日香村大字坂田小字ミヤコ938番地

・時 期:6世紀後半
・時 代:古墳時代後期
・形 状:方墳
・特 徴:-
・指 定:-

【概要】
「金鳥塚(きんちょうづか)」とも呼ばれる。東西41メートル、南北42メートル、高さは山に面した東側が4.5メートル以上、谷に面した西側が7メートル以上である。墳丘の北側では石の護岸の周濠(幅1-1.5メートル)が確認されている。

埋葬施設は横穴式石室で、全長12.2メートル、内部に大型の家形石棺(長さ2.2メートル、幅1.5メートル、高さ1.7メートル)が安置されている。石室は盗掘されていたが、須恵器、刀子、鉄鏃が出土した。出土品から築造は6世紀後半頃と推定される。

普通の方墳は2段か3段築成であるが、この古墳の場合、幅6メートルほどのテラス(基壇)の上に幅1メートル、高さ0.6-0.3メートルの石積みの階段を重ねて墳丘を築いていて、元は7、8段あったとみられる。いわゆるピラミッド状の古墳で、日本では全国でも例を見ない。

もともと一帯の地域が蘇我氏ゆかりであること、有名な石舞台古墳と400メートルほどしか離れておらず、古くから石舞台古墳とのかかわりが指摘されていた。石舞台古墳が蘇我馬子のものであれば、この古墳はその父である蘇我稲目のものの可能性が指摘されている。

蘇我稲目は古事記においても名前のみ記されている(ソガノイナメ)が、蘇我馬子は登場しない。史上においては、蘇我氏全盛期を構築、謳歌した父子となる。

なお、ソガノイナメの墓については、梅山古墳(奈良県・明日香村)や見瀬丸山古墳(奈良県・橿原市)に比定する説もある。

【関連サイト】
都塚古墳 - Wikipedia

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