・所在地:岩手県奥州市胆沢区南都田字塚田
・経緯度:北緯39度14分00.16秒 東経141度08分80.20秒

・時 期:6世紀前半
・時 代:古墳時代後期
・形 状:前方後円墳
・特 徴:-
・指 定:国の史跡

【概要】
日本列島北端の前方後円墳。

国道397号を石淵ダム方面へと向かい、水沢市と胆沢町の境界を過ぎると、ほどなく道路沿いにこんもりとした小山と、その上に一本の杉の古木が立っている、何とも不思議な光景が目に飛び込んでくる。

今から1500年前につくられたもので、この地方の豪族の墓地と考えられる。伝説では、高山掃部長者(たかやまかもんちょうじゃ)の妻が大蛇に変身し、農民を苦しめていたところを小夜姫(さよひめ)がお経の力で退治し、その大蛇の角を埋めたのがこの古墳だとする。

前方部が短く狭いという特徴がある。墳丘は全長約45メートル、後円部の径約30メートル、高さ約4.5メートルで、後円部は2段になっている。

周囲を濠が囲み、後円部周辺は幅約10メートルと太いが、前方部では約3メートル、全体が馬蹄形状になっている。

墳丘上に葺石(ふきいし)や埴輪がおかれ、前方部から動物、人物、家形埴輪など各種の形象埴輪が出土。岩手県内にある古墳は、ほとんどが終末期のもので、前方後円墳は珍しい。また、史跡胆沢城跡との歴史的な関連も注目されている。

【関連サイト】
国指定史跡 角塚古墳(クニシテイシアト ツノヅカコフン) - 岩手の旅

【関連記事】
日本海側の前方後円墳の北限が更新される可能性 - 日本の古墳の北限についていろいろ
前方後円墳の日本海側北限50キロ北上「城の山古墳」、2014年12月にシンポ - 新潟・胎内