・所在地:北海道江別市元江別858番地の4、858番地の4地先河川敷地
・経緯度:北緯43度11分73.13秒 東経141度51分56.47秒

・時 期:8-9世紀
・時 代:擦文時代/平安時代
・形 状:円墳など
・指 定:国の史跡

【概要】
日本最北端の古墳

江別古墳群は、昭和6年後藤寿一氏により発見された遺跡。後藤氏により16基が調査され、昭和55年に実施した再調査で21基の古墳を改めて確認。古墳の形は、径3~10m、高さ0.3~1mの円形あるいは長円形の墳丘に、環状あるいは一端を開く馬蹄形に周溝が巡らされる。周溝の大きさは、径8~10mの大型、5~7mの中型、5以下の小型にグループ分けできる。

古墳から出土した遺物には、土師器(はじき)のほか、本州からもたらされた須恵器(すえき)、鉄鏃(てつぞく)、刀子(とうす)、鋤先(すきさき)など。江別古墳群は、東北地方北部に分布する群集墳と同じ系譜と考えられ、その北限を示す唯一の現存する遺跡。もう二つあった古墳群はすでに消滅。

8~9世紀において、律令国家の支配が及んだ東北地方南部と、直接支配の及ばない東北地方北部・北海道地域とが接触交流を重ねる中で、律令支配地域からの強い影響を受けながら成立した古墳群と見られている。

【関連サイト】
江別市の国・北海道・市指定文化財 - 3 江別古墳群(平成10年9月11日指定)

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