富士山、2200年の秘密 なぜ日本最大の霊山は古事記に無視されたのか
・刊行:2014/10/2
・著者:戸矢学
・出版:かざひの文庫

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世界遺産に登録されたことで注目度がさらにあがった富士山。昔から霊峰として崇められていたこの山だが、日本最古の歴史書である『記紀』にはなぜかまったく触れられていない。

それはなぜなのか? 富士山には何か特別な秘密が隠されているのではないのか? 富士山の歴史を紐解き、そして風水から読み解くことによって、意外な事実が浮かび上がってくる。

そこには古代日本の成立と深くかかわる伝説の人物がカギを握る人物として現れ、謎の5世紀といわれる古代関東の王国にまで話は繋がっていく。

富士山の秘密を解くことで、日本神話の神々が登場する日本建国の謎にまで迫ることになっていく。

「ヤマト朝廷には、富士山に触れてはならない重大な理由があった! ──それが私の到達した解答です。そしてそれ以外にこの謎を説明することは不可能でしょう」(中略)『富士山の秘密』を探る手掛かりは各地の神社を始め、伝承にも文献にも実は秘められています。本書ではそれらを順次繙いて行くつもりです。」(本書「はじめに」より)

風水で解けた謎の関東王国、徐福が目指した蓬莱山、武蔵国一宮氷川神社スサノヲ、聖徳太子と藤原一族。点が線で結ばれるとき、古代史最大の謎が解ける。

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管理人了
中央構造線なども含め、色々と示唆を受けた。徐巿(じょふつ、巿は市ではない)の「ふつ」は、フツノミタマ(サジフツノカミ)のフツであり、石上神宮(=物部氏)に納められたが、鹿島神宮香取神宮の藤原氏が挽回した、とする説にも、そのものではないものの、勉強になった。

しかし、著者は、ヒルコツクヨミ二ギハヤヒの頃は、比較的穏当に神社と歴史学の融合を進めていた感が強いが、時を経るごとに怪奇じみてくるような気がするが。