『古事記中巻』(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・『古事記中巻』(こじきちゅうかん)
・大古事記展 - IV.今も息づく古事記 春日大社

・太安万侶 中臣延春写
・慶長8年(1603年)
・春日大社蔵

徳川家康が将軍職に就いた年に書写された『古事記』(中巻)。本文右にカタカナの訓注を付し、返り点や一二点、朱線・朱点なども施されている。欄外の注記も多く、単なる写本にとどまっておらず、深く研究されている様子がうかがえる。

一時期『古事記』は希少本であり、中でも中巻は秘本であった。中世には伊勢神道や吉田神道に関わる人々によって書き写され、『日本書紀』や『先代旧事本紀』などとともに、重要典籍として神道家たちに伝えられた。

大古事記展でいえば、中世の真福寺本『古事記』から猪熊本『古事記』を経て、近世の本居宣長の登場にかけての『古事記』筆者の一端がうかがえる貴重な資料であるとともに、注記を付すほどの研究が戦国時代から江戸時代初期にかけて行われていたことを示すものでもある。

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