金錯銘鉄剣(複製品)(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・金錯銘鉄剣(複製品)(きんさくめいてっけん ふくせいひん) 原品は国宝
・大古事記展 - III.古事記に登場するアイテムたち

・埼玉県稲荷山古墳出土
・原品は古墳時代中期
・埼玉県立さきたま史跡の博物館蔵

剣先の切っ先から柄に向かって、表裏面に計115文字の銘文が金蔵嵌で記されている。この銘文には、この鉄剣を作らせた乎獲居臣(おわけのおみ=オワケノオミ)から遡る八代の系譜と、代々「杖刀人首」の職に就き、天皇に奉事してきたこと、オワケノオミが獲加多支鹵大王(わかたけるのおおきみ)の政治の補佐役を務めていたことが記されている。

江田船山古墳(熊本県・玉名郡)で出土した銀象嵌銘鉄刀にも、獲□□□鹵大王とあり、これが獲加多支鹵大王と同じであること、この大王が第二十一代雄略天皇のことであるとする説が有力。

この銘文には、オワケノオミの祖が「意富比垝」とあり、オホヒコ、あるいはオオヒコ、つまり第八代孝元天皇の皇子で、第十代崇神天皇の頃、天皇の叔父として厚く信任され、四道将軍(古事記では三道将軍)のひとりオオビコのことを指している可能性がある。

古事記世界をぐんと現実に近づける出土品。

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