和琴(複製品)(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
大古事記展prev     大古事記展next
・和琴(複製品)(わごん ふくせいひん)
・大古事記展 - III.古事記に登場するアイテムたち

・奈良県布留遺跡出土
・原品は古墳時代後期
・埋蔵文化財天理教調査団蔵

ヒノキの柾木板を用いた板作りの琴で、尾部には六つの突起がある。

古事記には琴がよく出てくる。弾琴男子椅座像埴輪で紹介した仲哀天皇雄略天皇の事例のほか、著名なのが、オオクニヌシが黄泉の国から脱走する際に持ち出したものの中に含まれていたのが琴。

ヤソガミの迫害に手を焼いたオオクニヌシは、自身の祖先であるスサノヲに相談すべく、黄泉の国へ。そうしたら、スサノヲの娘スセリとホーリンラブ。そのため、スサノヲ激怒して、オオクニヌシをいびり抜く。

スセリの協力も得て、何とかいなしたオオクニヌシだが、スサノヲが油断して居眠りした隙に、スサノヲの髪を建物の屋根に括り付け、スサノヲがいる部屋の戸を巨石で塞いだ上で、スサノヲ自慢の武器(剣と弓矢、ヤソガミへの対抗のため)と琴を持ち出し、スセリを抱えて黄泉の国を脱出する。

義父虐待と、コソ泥の容疑がオオクニヌシに。。

ともかく、その時、琴が樹に触れて地が鳴動し、スサノヲが目を覚まして脱出に気づかれてしまう。オオクニヌシを追撃するスサノヲだったが、間に合わず、オオクニヌシは逃げ去ることができたが。詳しくはこちら

この場合、琴の音の大きさは、荒ぶる神スサノヲの言動が醸し出す音を表現していたのかもしれない。どちらにしろ、神の音色、古代の重要な呪具だったことは間違いない。

大古事記展 > III.アイテム > 和琴(複製品)

【関連記事】
大古事記展で開幕式 10月18日-12月14日に奈良県立美術館で開催
奈良「大古事記展」の展示内容記者会見 国宝や古社神宝など多数展示予定
10月18日から始まる“語り継ぐココロとコトバ”「大古事記展」の関連イベント情報
10月から始まる奈良「大古事記展」の概要が発表される 「感じる」古事記とは?

大古事記展は2014年10月18日-12月14日に奈良県立美術館で開催
「語り継ぐココロとコトバ 大古事記展 五感で味わう、愛と想像の物語」特設ページ
「語り継ぐココロとコトバ 大古事記展 五感で味わう、愛と想像の物語」公式Facebook