衝角付冑・短甲(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・衝角付冑・短甲(しょうかくつきかぶと・たんこう)
・大古事記展 - III.古事記に登場するアイテムたち

・奈良県新沢千塚115号墳出土
・原品は古墳時代中期
・奈良県立橿原考古学研究所付属博物館蔵

冑の前面が軍艦の艦首の衝角を連想させることから名づけられた。短甲は肩から腰までを保護する鎧で、胴体のみを覆うという点で日本固有の形式である。

スサノヲが姉アマテラスに挨拶しようと高天原にやって来た時、その轟音に驚いたアマテラスがスサノヲによる侵略か、と思って、武装して待ち構える際、鎧を身にまとった。

また、古事記で鎧が象徴的に登場する説話としては、第十五代応神天皇が崩御した際、皇太子になっていた異母弟の和紀郎子に対して、反逆した大山守命が、鎧を服の下に付けて進軍、宇治川に差し掛かった。

大山守命の反逆を別の異母兄である大雀命(後の第十六代仁徳天皇)に知らされた和紀郎子は、宇治川の船頭に化けて、大山守命を待っていた。大山守命が単身船に乗り込んだために、川の真ん中あたりで船を揺らして大山守命を水に突き落とす。

大山守命は命乞いをするが、和紀郎子は許さず、伏せていた兵に弓で射かけさせ、大山守命は川の底に沈む。遺骸を引き上げようとした時、鉤で底を探った時、大山守命が身に着けていた甲冑に触って「カワラ」と鳴ったため、その地を「訶和羅之前(かわらのさき)」(あるいは伽和羅とも)と呼ぶようになった、という。

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