『日本歴史画帳』(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・『日本歴史画帳』(にほんれきしがちょう)
・大古事記展 - II.古事記の1300年 近代日本

・安達吟光
・明治28年(1895年)
・奈良県立万葉文化館蔵

明治後半、良故堂から出版された。時はあたかも日清戦争の最中。富国強兵を目指していた維新政府にとって、最初の大規模な対外戦争であり、国民を一つにする方策が求められていた。

愛国心を高揚させるような日本神話などのエピソードを意識的に取り出し、浮世絵風の絵とともに紹介している本作。古事記が戦争の時代、ナショナリズムの時代に活用される先駆けとも言えるかもしれません。

それも古事記の軌跡の一つ。目をつぶっていてもしょうがありません。そのように利用された過去があった、と認識することが、現在、古事記を読み解くのに必要な要素の一つになっていることは間違いありません。

そうしたことを考えず、素直な目で作品を見ると、色彩豊かで、非常に美しい絵です。

大古事記展 > II.1300年 > 『日本歴史画帳』

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