橘媛投身之図(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
大古事記展prev     大古事記展next
・橘媛投身之図(たちばなひめとうしんのず)
・大古事記展 - I.古代の人々が紡いだ物語 「愛」 オトタチバナ

・大浦玉葉
・明治後期頃
・走水神社蔵

東国遠征に出たヤマトタケルが、陥れられ殺されそうになった相模国から、走水の海を渡ろうとした時、海峡の神が荒波を立てて、船を進めることができなかった。ここで登場するのが、ヤマトタケルの妻の一人オトタチバナ

「私が代わって海に入りましょう。任務のご遂行をお祈り申し上げます」

そして、菅畳八重、皮畳八重、絹畳八重を波の上に敷き、その上に下って行った。

つまり、海神の人身御供となり、神の怒りを鎮めようと、入水したということになります。その時のオトタチバナの辞世の歌が、「相模での火攻めの時、名を呼んで愛してくれたあなたのためなら~」というもの。

投身入水の一週間後、オトタチバナの櫛が海岸に漂着し、これを丁重に祀ったと古事記にあり、この故事に基づく創建とされる走水神社(神奈川県横須賀市)に伝えられる本作、筆者の大浦玉葉についての詳細は不明だが、女流画家と思われる。

本作の構成は、菊池容斎・前賢故実の中の弟橘姫の絵に基づかれていると考えられており、髪をなびかせ荒海へ飛び降りるスピード感あふれたものとなっている。

大古事記展 > I.物語「愛」 > 橘媛投身之図

【関連記事】
【古事記を彩る姫たち】オトタチバナ - ヤマトタケルの愛をもらい、夫を支えた賢妻
究極の夫婦愛・オトタチバナをミュージカル - 草津町の詩人、坂本喜市さんの遺志を継ぎ

大古事記展で開幕式 10月18日-12月14日に奈良県立美術館で開催
奈良「大古事記展」の展示内容記者会見 国宝や古社神宝など多数展示予定
10月18日から始まる“語り継ぐココロとコトバ”「大古事記展」の関連イベント情報
10月から始まる奈良「大古事記展」の概要が発表される 「感じる」古事記とは?

大古事記展は2014年10月18日-12月14日に奈良県立美術館で開催
「語り継ぐココロとコトバ 大古事記展 五感で味わう、愛と想像の物語」特設ページ
「語り継ぐココロとコトバ 大古事記展 五感で味わう、愛と想像の物語」公式Facebook