居醒泉(下絵)(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・居醒泉(下絵)(いさめがい したえ)
・大古事記展 - I.古代の人々が紡いだ物語 「旅」 ヤマトタケル

・安田靫彦
・昭和3年(1928年)
・川崎市市民ミュージアム蔵

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ヤマトタケルが東国遠征の帰途、甲斐の酒折宮を立ち、信濃を経て、尾張に戻った。そこで、遠征前に結婚を約していたミヤズと生理を押して契りを交わす。その翌日、伊吹山の神退治に向かう。愛剣である草薙の剣をミヤズの元に残して。

その途中、白い猪が現れ、「神の使者か。帰りにでもやっつけてやんよ」と舐めた口きいていたら、その白い猪こそ、伊吹山の神だった。そのおっことぬしは、神罰として激しい雹をヤマトタケル目がけて降らせ、ヤマトタケル瀕死の重傷。

意識不明のまま、這う這うの体で下山したヤマトタケル(一行、でしょうね。一人では歩けなかったはずなので)は、清水の湧く場所で休むと正気を取り戻した。ここが居寤の清水(いさめのしみず)と呼ばれるようになる。

本作は、その居寤の泉を、居寤泉(いさめがい)として表現したもので、瀕死の重傷を負ったヤマトタケルが横たわり、息も絶え絶えの様子が伝わってくる。

この古事記に記載される逸話をもとにした安田靫彦(1884年-1978年)の作品、その下絵。安田の作品でヤマトタケルの旅と生涯をたどるという、大古事記展の趣向の一つを飾る作品の一つ。

ヤマトタケルの旅はここから死地となる能煩野(現 三重県亀山市)までたどることになる。

大古事記展では、安田の作品として、肇國創業絵巻 瓊瓊杵尊降臨天之八衢古事記も展示されている。

ヤマトタケルの「旅」など一連の下絵
小碓皇子(下絵) - 景行天皇に命じられた熊襲建討伐前のヤマトタケルの雄姿?
倭比売命(下絵) - ヤマトタケルの心強い味方ヤマトヒメが草薙の剣を贈呈する
草薙の剣(大下絵) - ヤマトタケル、相模国造の罠に一緒に嵌ったオトタチバナ寄り添う
吾妻はや(中下絵) - ヤマトタケル「ああ、わが妻よ」とオトタチバナを偲ぶ図
酒折宮(大下絵) - 東国遠征の感慨に受っていたヤマトタケルの歌に見事返したのは?
・居醒泉(下絵) - 伊吹山で瀕死の重傷を負ったヤマトタケルが意識を取り戻す場所

大古事記展 > I.物語「旅」 > 居醒泉(下絵)

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