倭比売命(下絵)(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・倭比売命(下絵)(やまとひめのみこと したえ)
・大古事記展 - I.古代の人々が紡いだ物語 「旅」 ヤマトタケル

・安田靫彦
・制作年不詳
・川崎市市民ミュージアム蔵

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ヤマトヒメは第十一代垂仁天皇の皇女。兄に第十二代景行天皇がいる。景行天皇の皇子であるヤマトタケルにとっては叔母。伊勢を祀る。斎宮の起源とされる。

古事記において、ヤマトヒメは甥っ子のヤマトタケルを殊の外可愛がっている様子がうかがえ、ヤマトタケルが熊襲建の討伐を命じられた時、自身の衣装を貸している。ヤマトタケルはこれで男の娘になって、騙し討ち、暗殺に成功することになる。

熊襲建、出雲建を滅ぼして都に戻ってみると、今度は景行天皇、東に行けと言う。ヤマトタケル、東に行ってまずは叔母のいる伊勢へ。叔母に、「オヤジはオレを殺したがっている…」と悩み相談。

それを受けて、ヤマトヒメはヤマトタケルの東国遠征に際して、後世草薙の剣と呼ばれる三種の神器の一つである剣と、フシギ袋(火打石入り)を餞別に与え、ヤマトタケルを送り出す。

ヤマトタケルは相模国造の策略にはまった時、この二つのアイテムによって命を救われることになる。ヤマトヒメはヤマトタケルの命の恩人になる。

さて、本作品ではヤマトヒメが剣を抱えている。明らかにヤマトタケルに贈呈する際の模様だと考えられる。作中には古事記から抜粋した文章も書かれている。

安田靫彦(1884年-1978年)の作品でヤマトタケルの旅と生涯をたどるという、大古事記展の趣向の一つを飾る作品の一つ。

大古事記展では、安田の作品として、肇國創業絵巻 瓊瓊杵尊降臨天之八衢古事記も展示されている。

ヤマトタケルの「旅」など一連の下絵
小碓皇子(下絵) - 景行天皇に命じられた熊襲建討伐前のヤマトタケルの雄姿?
・倭比売命(下絵) - ヤマトタケルの心強い味方ヤマトヒメが草薙の剣を贈呈する
草薙の剣(大下絵) - ヤマトタケル、相模国造の罠に一緒に嵌ったオトタチバナ寄り添う
吾妻はや(中下絵) - ヤマトタケル「ああ、わが妻よ」とオトタチバナを偲ぶ図
酒折宮(大下絵) - 東国遠征の感慨に受っていたヤマトタケルの歌に見事返したのは?
居醒泉(下絵) - 伊吹山で瀕死の重傷を負ったヤマトタケルが意識を取り戻す場所

大古事記展 > I.物語「旅」 > 倭比売命(下絵)

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