・黒作横刀(雛形)(くろつくりのたち ひながた)
・大古事記展 - I.古代の人々が紡いだ物語 「旅」 ヤマトタケル
・明治39年(1906年)以前
・原品は奈良時代
・東京藝術大学蔵(原品は宮内庁蔵)
正倉院中倉に伝世した黒作横刀を二分の一に縮小した雛形。柄頭に早蕨のような渦巻の造作があることから蕨手刀と呼ばれる。主に奈良時代から平安時代初期にかけて使われ、全国に200点を超える出土品があるが、岩手県や山形県など東北地方で多く発見されている。
蕨手刀は柄と刀身を一体に鋳造した小型の直刀で、切っ先が両刀作りのため突き刺すのに適した武器。
ヤマトタケルが男の娘になって熊襲建を騙し討ち、暗殺する際、まず兄に対しては有無を言わさず懐から取り出した短刀でその「胸を突き通し」、それを見て逃げた弟に対しては、追って行って後ろから捕まえ、ケツの穴から突き刺し、名前贈呈の問答の後、「ウリのように切り裂いた」、とあり、大古事記展では蕨手刀が「ヤマトタケルが熊襲建を討つ場面の"刺し通した”という表現に会っている」としている。
ヤマトタケルが叔母のヤマトヒメから衣装を借り受け、それを現地で着替え、男の娘になろうとしているところを描いた、石井林響・童女の姿となりて。そこで描かれている足元の短刀は、確かに黒作横刀(雛形)とよく似ている。石井ももしかするとこの雛形を参考に作品を描いたかもしれない。
大古事記展 > I.物語「旅」 > 黒作横刀(雛形)
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大古事記展は2014年10月18日-12月14日に奈良県立美術館で開催
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・「語り継ぐココロとコトバ 大古事記展 五感で味わう、愛と想像の物語」公式Facebook
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