組上絵 八岐大蛇退治(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・組上絵 八岐大蛇退治(くみあげえ やまたのおろちたいじ)
・大古事記展 - I.古代の人々が紡いだ物語 「旅」 スサノヲ

・歌川豊久
・江戸時代
・兵庫県立歴史博物館蔵(入江コレクション)

組上絵とは、のりしろのついた絵を切り抜き、組み上げて立体的に楽しむ浮世絵版画で、江戸時代から明治にかけ流行した。今でいうペーパークラフト。

この作品はいわゆるヤマタノオロチ退治を描いたもので、黒雲を裂く稲妻や、おどろおどろしいヤマタノオロチ、酒を入れた器、勇ましいスサノヲなどを切り取り、裏打ちをして補強したもの。
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版画の下絵を描いた歌川豊久(生没年不詳)は、江戸時代後期の浮世絵師。「柳々斎」の署名があることから、二代歌川豊久と思われる。二代豊久は初代豊久の門人で、文政から天保年間(1818年-1844年)ごろ活躍したとされる。

大人から子供まで楽しめたものだったと思われ、古事記の神話が江戸時代においても庶民の間で愛されていたことがうかがえる。また、特にスサノヲのこのヤマタノオロチ退治が今に続く人気を誇るのも、江戸期のこうした作品化があったことも大きいと考えられる。

大古事記展
 > I.物語「旅」 > 八岐大蛇図

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