『日本神話シリーズ』天孫降臨(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・『日本神話シリーズ』天孫降臨(にほんしんわしりーず てんそんこうりん)
・大古事記展 - I.古代の人々が紡いだ物語 「創」 ニニギ

・河鍋暁斎
・明治11年(1878年)
・山口静一氏蔵

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日本に滞在したイギリス人学者の依頼により『古事記』を題材に描かれた『日本神話シリーズ』の内の一図。アマテラスの象徴としての太陽の中に、降臨しようとする天孫ニニギ一行が描かれ、手前ではアメノウズメと、その前に立ちふさがったサルタヒコが対峙している。

アメノウズメは胸元に手をかけ、肌を露わにして、あたかもサルタヒコをたぶらかそうとしているように見える。実際、そうした説も根強く語られており、先の肇國創業絵巻 瓊瓊杵尊降臨や、後の天之八衢でも、そうした傾向が見える。しかしこちらでは巧妙に、アメノウズメの乳首が見えないように描かれている。

一方のサルタヒコ。明らかにニニギ一行やアメノウズメと服装や格好などの様相が異なり、絵の中の唯一の国津神として描かれていることが分かる。古事記には特に表現はないが、サルタヒコは天狗の祖ともされており、この絵でも長い鼻が特徴的。

河鍋暁斎(1831年-1889年)は幕末から明治にかけて狩野派の画家として活躍、欧米人にも高く評価され、それがこの『日本神話シリーズ』の依頼にもつながったものと思われる。大古事記展では、天の岩戸神武帝図伊邪那岐命と伊邪那美命という別の作品も展示されている。

『日本神話シリーズ』
・天孫降臨 - アメノウズメが肌を露わにしてサルタヒコを誑し込む?
須佐男命の追放 - 悪態つきながら高天原を去るスサノヲ
海幸山幸 - まさに海幸彦が隼人舞を演じるがごとくの溺れざま
島々の誕生 - 天沼矛で海を掻きまわすイザナギとイザナミ
神々の誕生 - イザナミとイザナギが仲良く三貴子を産む

大古事記展 > I.物語「創」 > 『日本神話シリーズ』天孫降臨

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