【キャラ設定】古事記を素直に読んでしまうと、敵を殺せなかった臆病者、という風になってしまいますし、実際、そういう面がなかったわけでもないと思います(キャラ的に下向き加減)が、芯の強さ、心優しさがあったからこそ、現在まで続く家系を残しえたともいえると思います。
■神八井耳命(かむやいみみのみこと=カムヤイミミ)
父は初代神武天皇、母は神武天皇が東遷完了後に皇后に迎えたイスケヨリ。兄にヒコヤイ、弟にカムヌナカワミミ(後の第二代綏靖天皇)がいる。
神武天皇崩御後、異母兄のタギシミミが自身の母でもある神武天皇の皇后イスケヨリを奪って結婚。その後まもなく、母イスケヨリから二首の歌が送られ、自分たち兄弟の身が危険にさらされていることを察知。タギシミミが自分たち兄弟を殺そうと企んでいるというのです。いわゆるタギシミミの反逆です。
殺られる前に殺っちゃえとばかり、弟のカムヌナカワミミとともにタギシミミを急襲。見事、タギシミミがこもっている部屋の前まで到着した時、弟カムヌナカワミミに「武器を持って部屋に入ってタギシミミを討ってください」と懇請される。
それに応えて武器を取っていざタギシミミを殺そうと思っても、手足が震えてしまって殺せませんでした。臆病、というよりは、心優しい方だったのでしょう。
そこで弟のカムヌナカワミミが自分から武器を奪って、タギシミミを討ちました。
事件後、弟に「オレは仇を殺すことができず、オマエが殺した。オレが兄であっても上にいるわけにはいかないから、オマエが父上の跡を継いで天皇となって、天下を治めよ。オレはオマエを助けて神を祀る仕事をしよう」と言い、弟のカムヌナカワミミに皇位を譲ります。弟が即位して、第二代綏靖天皇です。
自身は身を引いた後、多君、小子部連、坂合部連、火君、大分君、雀部臣、小長谷造、伊予国造、金刺舎人、石城国造、丹羽臣(のち椋橋宿禰)、茨田連、嶋田臣の祖となった、と古事記には明記されています。
現在でも多坐弥志理都比古神社(多神社)のご祭神であり、本当に神を祀る仕事に就き、そのことが結局弟及びその家系を助けることにつながり、自身も子孫繁栄に努めたのでしょう。だからこそ、古事記にある、複数の豪族の祖になりえたわけです。
そこには弟のように決断・行動力はなかったかもしれないが、心優しいカムヤイミミだからこその気配りが多くあったことでしょう。
この多氏から後世、古事記編纂者である太安万侶が出ます。つまりカムヤイミミは古事記の祖、とも言えるかもしれません。
【関連キャラ】
・神武天皇 - 初代は血筋が良い、おっとり貴公子?
・イスケヨリ - 神武皇后、スカトロ的出生譚の美女
・綏靖天皇 - 母を強奪した仇を躊躇なく殺っちゃう天皇
・タギシミミ - 神武皇后を略奪愛、史上初めての反逆
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・寮美千子氏「八咫烏」エッセイで、天皇家と古事記編纂者の家系の分岐点を見極める
【一言切り取り】
・カムヤイミミ「えっ、この歌…ヤバいよ、これ」
・カムヤイミミ「まっ、兄だからな、一応……」
・カムヤイミミ「くっ、スマン、弟よ あり~」
【古事記の神・人辞典】
・カムヤイミミ
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・8.神武天皇
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■神八井耳命(かむやいみみのみこと=カムヤイミミ)
父は初代神武天皇、母は神武天皇が東遷完了後に皇后に迎えたイスケヨリ。兄にヒコヤイ、弟にカムヌナカワミミ(後の第二代綏靖天皇)がいる。
神武天皇崩御後、異母兄のタギシミミが自身の母でもある神武天皇の皇后イスケヨリを奪って結婚。その後まもなく、母イスケヨリから二首の歌が送られ、自分たち兄弟の身が危険にさらされていることを察知。タギシミミが自分たち兄弟を殺そうと企んでいるというのです。いわゆるタギシミミの反逆です。
殺られる前に殺っちゃえとばかり、弟のカムヌナカワミミとともにタギシミミを急襲。見事、タギシミミがこもっている部屋の前まで到着した時、弟カムヌナカワミミに「武器を持って部屋に入ってタギシミミを討ってください」と懇請される。
それに応えて武器を取っていざタギシミミを殺そうと思っても、手足が震えてしまって殺せませんでした。臆病、というよりは、心優しい方だったのでしょう。
そこで弟のカムヌナカワミミが自分から武器を奪って、タギシミミを討ちました。
事件後、弟に「オレは仇を殺すことができず、オマエが殺した。オレが兄であっても上にいるわけにはいかないから、オマエが父上の跡を継いで天皇となって、天下を治めよ。オレはオマエを助けて神を祀る仕事をしよう」と言い、弟のカムヌナカワミミに皇位を譲ります。弟が即位して、第二代綏靖天皇です。
自身は身を引いた後、多君、小子部連、坂合部連、火君、大分君、雀部臣、小長谷造、伊予国造、金刺舎人、石城国造、丹羽臣(のち椋橋宿禰)、茨田連、嶋田臣の祖となった、と古事記には明記されています。
現在でも多坐弥志理都比古神社(多神社)のご祭神であり、本当に神を祀る仕事に就き、そのことが結局弟及びその家系を助けることにつながり、自身も子孫繁栄に努めたのでしょう。だからこそ、古事記にある、複数の豪族の祖になりえたわけです。
そこには弟のように決断・行動力はなかったかもしれないが、心優しいカムヤイミミだからこその気配りが多くあったことでしょう。
この多氏から後世、古事記編纂者である太安万侶が出ます。つまりカムヤイミミは古事記の祖、とも言えるかもしれません。
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・カムヤイミミ「くっ、スマン、弟よ あり~」
【古事記の神・人辞典】
・カムヤイミミ
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