神沼河耳命(かむぬなかわみみのみこと=綏靖天皇(カムヌナカワミミ))縦480px
【キャラ設定】神武天皇の熱い部分を受け継いだイメージ。タギシミミを躊躇なく殺っちゃうあたりにそれが現れており、上向きの力強さを感じさせます。

神沼河耳命(かむぬなかわみみのみこと=綏靖天皇(カムヌナカワミミ))縦500px■神沼河耳命(かむぬなかわみみのみこと=綏靖天皇(カムヌナカワミミ))

父は初代神武天皇、母は神武天皇が東遷完了後に皇后に迎えたイスケヨリ。兄にヒコヤイカムヤイミミがいる。

神武天皇崩御後、異母兄のタギシミミが自身の母でもある神武天皇の皇后イスケヨリを奪って結婚。その後まもなく、母イスケヨリから二首の歌が送られ、自分たち兄弟の身が危険にさらされていることを察知。タギシミミが自分たち兄弟を殺そうと企んでいるというのです。いわゆるタギシミミの反逆です。

殺られる前に殺っちゃえとばかり、兄のカムヤイミミとともにタギシミミを急襲。見事、タギシミミがこもっている部屋の前まで到着した時、兄のカムヤイミミに「武器を持って部屋に入ってタギシミミを討ってください」と懇請。

それに応えた兄カムヤイミミが武器を取っていざタギシミミを殺そうと思っても、手足が震えてしまって殺せなかった。

そこで自分が兄から武器を奪って、タギシミミを討ちました。反逆されたのではありますが、形としては暗殺でしょうか。この武勇が称えられて、タケヌナカワミミとも呼ばれます。

事件後、兄のカムヤイミミは「オレは仇を殺すことができず、オマエが殺した。オレが兄であっても上にいるわけにはいかないから、オマエが父上の跡を継いで天皇となって、天下を治めよ。オレはオマエを助けて神を祀る仕事をしよう」と言い、カムヌナカワミミが即位、第二代綏靖天皇です(天皇家の系譜)。

後に、師木県主(しきのあがたぬし)の祖であるカワマタビメを皇后に迎え、子として師木津日子玉手見命(しきつひこたまてみのみこと=安寧天皇)をもうけます。

45歳で崩御。御陵は衝田岡(つきだのおか)にあるとされます。

兄のカムヤイミミと比べて強硬派、武闘派のイメージが強くあります。建国期にはこれぐらい負けん気の強い人が上に立つべきなのでしょう。しかし、そうした人ばっかりでは国が立ち行かなくなるのも目に見えています。そうした意味で、兄カムヤイミミの“やさしさ”にも支えられた天皇、と言えるかもしれません。

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【一言切り取り】
綏靖天皇「んん、この歌、何?」
綏靖天皇「さっ、どぞ さくっと、ね」
綏靖天皇「イヤ、もうオレっちが殺るわ」

【古事記の神・人辞典】
綏靖天皇 - 皇居や陵墓の情報も

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