伝伊耶那美命坐像(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・伝伊耶那美命坐像(でんいざなみのみことざぞう)
・大古事記展 - 序章

・平安時代(794年-1192年)
・丹生川上神社

丹生川上神社に奉安されている神像で、今回出品された三柱(他は、伝伊耶那岐命坐像女神坐像)のうちの一柱。伝伊耶那岐命坐像は一部の彩色が残っているのと比べ、伝伊耶那美命坐像は彩色がほとんど剥落している。袖あたりが炭化しているように見えるのは、女神坐像と同じく、鎌倉時代に火災に遭ったためと伝わっている。伝伊耶那岐命坐像とともに一木造り。

いわゆるイザナミ神世七代の最後に、兄のイザナギとともに誕生し、別天神(ことあまつかみ、別天津神とも)から国を固めることを託され、島産み、国産みを行い、神産みを行う。

神産みの十七柱目で、火の神・ヒノカグツチノカミを産んだ時、女陰が燃えて、重症。病床にあっても、おう吐物や糞、尿から神が生まれる。後、死亡。

兄で夫のイザナギが埋葬してくれ、黄泉の国まで追いかけてきてくれたが、すでに黄泉の国の食べ物を食べていたために、体中に八雷神をまとうバケモノに。

それを覗き見して恐れたイザナギが逃げ始めたので、ヨモツシコメなどを追手に遣わし、最後に自らも追撃するものの、最後は逃げられる。

イザナギとの離別後は黄泉の国の神となる。後にイザナギの禊で産まれたスサノヲから母親として恋しいがられ、スサノヲが黄泉の国に行く大きな理由になったと思われる。

大古事記展では、序章として、第一室の構成で太安萬侶神坐像を中心に添え、太安万侶(おおのやすまろ)が今まさに古事記を編纂し、頭に神々を思い浮かべている様をイメージしたものとしている中で、その一柱として展示されている。

大古事記展 > 序章 > 伝伊耶那美命坐像

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