袁祁王(をけのみこ=顕宗天皇(ヲケノミコ))縦480px
【キャラ設定】子供の頃と成長後。この写真は成長後の大人の時。子供の頃から意志の強そうな眼を意識。激情家であり、成長後は冷徹な面も。成長すると、親の仇である雄略天皇に性格が似てくるところもありますが、あそこまではジャイアンではないので。

袁祁王(をけのみこ=顕宗天皇(ヲケノミコ))縦500px■袁祁王(をけのみこ=顕宗天皇(ヲケノミコ))

父は、第十七代履中天皇の皇子イチノベノオシハ。兄に意祁王(後の第二十四代仁賢天皇)がいる(天皇家の系譜)。

古事記での登場は、父イチノベノオシハが第二十一代雄略天皇によって惨殺され、兄とともに逃避行を始めるところから。その途中、食糧泥棒に遭ったり、船を駆ったりで、播磨の国に達し、兄とともに播磨の国の住人の館で馬飼、牛飼に身をやつす。

暴君・雄略天皇が崩御し兄弟二人の脅威は去ったころ、播磨の国の長官がその館の新築祝いに来た時、余興として歌って踊れと言われ、兄の後に歌って踊った時、オレのじいちゃんは履中天皇~、オレらはイチノベノオシハの子だぞ~、と歌い、臨席者を驚かす。

早速都に使いが飛び、皇位継承が難しくなっていた都は大喜びでこの兄弟二人を呼び寄せる。都に上って、結婚相手としてオウオという娘を見初めたが、臣下の志毘臣に奪われそうになり、キレて、歌垣で舌戦を繰り広げる。その後、兄の協力を得て、志毘臣を急襲して滅ぼす。

皇位継承で、兄と譲り合うが、兄から「オマエの歌のおかげで都に帰れたから、オマエが皇位を継げ」と言われて即位する。

即位後、まずは父の遺骨を探し出すことから始める。その正確な場所が分からなくなっていたが、ある媼がその場所を言い当てたので、無事遺骨を回収。加えて、その媼に置目老媼という名を与え、宮殿の近くに住まわせ、慈しんだ。

逃避行中に食糧泥棒に遭ったので、その犯人を見つけ出し、下手人を死罪、一族郎党を膝の筋を斬るなど処罰。

父の殺害犯・雄略天皇の陵墓の破壊を企画するが、これは兄の機転で、日本史上唯一歴代天皇陵を公的に発令した天皇の汚名を免れる。

逃避行がよほど悔しかったのか、徹底的な復讐を行い、天皇陵破壊一歩寸前まで進んだあたりにその激情さが垣間見えそう。確かに、その積極性がなければ都への復帰はなかったと思いますが、兄の慎み深く考え深さにも十二分に助けられた、それが袁祁王(をけのみこ)こと、顕宗天皇。

【関連キャラ】
仁賢天皇 - 引っ込み思案も冷静な頭脳で弟の汚名を救う
志毘臣 - ふらっと都に帰った皇子のオンナを奪って挑発
雄略天皇 - 古事記後半の主役は、傍若無人な暴君

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【一言切り取り】
顕宗天皇「ばあちゃん行っちゃうんか? さびし~」
顕宗天皇「オマエは死罪、一族郎党は膝の筋切断」
顕宗天皇「陵墓、壊してきちゃって~」

【収録歌】
顕宗天皇、親父が殺され逃げていた播磨から戻るきっかけとなった歌
顕宗天皇、歌垣で志毘臣の嫌がらせに対して返した歌
顕宗天皇、大恩ある媼が故郷に帰る時に別れを惜しんで手向けた歌

【古事記の神・人辞典】
顕宗天皇 - 皇居情報、陵墓は全国第27位の大きさの築山古墳(古墳ランキング

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