白川郷の天下の奇祭どぶろく祭りとは？

世界遺産の白川郷、どぶろく醸造が認められた神社5社による祭典

白川郷の天下の奇祭どぶろく祭りは、岐阜県大野郡白川村の世界遺産である白川郷の、どぶろく醸造が認められている神社五社において、毎年9月下旬から10月中旬にかけて行われる祭りの総称である。五つの神社が、それぞれの地区で、別の日時に開催される。

全国で40社程度しか認められていないというどぶろく醸造の許可のある神社の中で、この地区に五社が集中しているのが、まず特徴の一つ。

おそらくはこれを契機として、各社や各地区の都合を考慮して、町おこしの一環であろう、時期を集中させて一斉に祭典を開催しているのも特徴。

どぶろくの振る舞いはもちろん、各社の祭典は同じような獅子舞いなどの奉納芸能プログラムを組みながら、各社でそれぞれ微妙な違いがあるというのも醍醐味の一つ。

さて、肝心のどぶろくだが、毎年1月、あるいは2月になると各社の境内で一斉に仕込みが始まる。味も各社によって異なり、甘口から辛口までさまざま。

基本的には御神酒なので、各社の境内のみでの飲用であり、各社でかわらけ（杯）を買って頂く。おかわりは自由。つまり飲み放題。

別に瓶詰めした御神酒がある。献燈料を納めると、しるしとして御神酒がもらえる。献燈料はおよそ2000円で御神酒1本戴ける。これを持ち帰ることは可能だが、転売は不可。あくまでも個人的に味わうかぎりに認められる。

40社程度とはいっても、全国にそれだけどぶろくを醸造できる神社がある以上、全国各地に、実はどぶろく祭りは多い。しかし、その中でも群を抜いて知名度が高いのがこの祭りである。