島根県埋蔵文化財調査センターは2014年7月16日、大田市久手町波根西の神谷遺跡で、7世紀後半から8世紀前半につくられたとみられる製鉄用の横口付炭窯3基を確認したと発表しました。石見地方で発見されるのは初めてで、周辺で製鉄が行われていた可能性が高まったといいます。朝日新聞が報じています。写真は1号炭窯(出典:島根県)
神谷遺跡(かんだにいせき)は名前的に同じ島根県にある国指定史跡・荒神谷遺跡と間違いやすいですが、別物です。荒神谷遺跡は出雲市斐川町神庭西谷にあります。
今回、古墳時代終わり頃から奈良時代を中心とした時期の横口付炭窯3基を確認したといいます。横口付炭窯とは、斜面に直交して長くトンネル状に掘り込み、複数の横口を設けた炭窯で、主に製鉄用の炭を生産する目的とした炭窯で、九州から東北にかけて分布し、これまで全国で150基以上が知られているようです。
1号炭窯、2号炭窯の下から3号炭窯が確認されるなど、窯を作りかえながら操業を継続していた様子が判明したといいます。これらの炭窯を覆っている包含層中の出土遺物から、時期は7世紀後半から8世紀前半と判断されました。
県内における横口付炭窯はこれまで4遺跡6例が知られていますが、いずれも出雲部での発見で、石見地方では初の発見例。横口付炭窯は、製鉄との密接な関係が指摘されており、当遺跡周辺で古代に遡って製鉄が行われていた可能性が高まったと言います。
詳しくはこちらもご覧ください。
発見されていないだけで、条件がそろっているところでは、製鉄は普遍的に行われていただろうし、でなければ、ここまで全国的に非常に似通ったタタラ伝承が残るわけもないとは思いますが、こうした物証の積み重ねは、今後の学問的な発展にとっては願ってもないこと。
古事記において、製鉄といえば、天岩戸隠れで出てくるアマツマラ。下記の関連記事もご参考ください。
【関連記事】
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神谷遺跡(かんだにいせき)は名前的に同じ島根県にある国指定史跡・荒神谷遺跡と間違いやすいですが、別物です。荒神谷遺跡は出雲市斐川町神庭西谷にあります。
今回、古墳時代終わり頃から奈良時代を中心とした時期の横口付炭窯3基を確認したといいます。横口付炭窯とは、斜面に直交して長くトンネル状に掘り込み、複数の横口を設けた炭窯で、主に製鉄用の炭を生産する目的とした炭窯で、九州から東北にかけて分布し、これまで全国で150基以上が知られているようです。
1号炭窯、2号炭窯の下から3号炭窯が確認されるなど、窯を作りかえながら操業を継続していた様子が判明したといいます。これらの炭窯を覆っている包含層中の出土遺物から、時期は7世紀後半から8世紀前半と判断されました。
県内における横口付炭窯はこれまで4遺跡6例が知られていますが、いずれも出雲部での発見で、石見地方では初の発見例。横口付炭窯は、製鉄との密接な関係が指摘されており、当遺跡周辺で古代に遡って製鉄が行われていた可能性が高まったと言います。
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