相武国造(さがみのくにのみやつこ=相模国造(サガミノクニノミヤツコ))縦480px
【キャラ設定】ちょい悪オヤジ風。騙し討ちの達人・ヤマトタケルを騙し討ちしようとした心意気はあっぱれも、最期は凹られる。。

相武国造(さがみのくにのみやつこ=相模国造(サガミノクニノミヤツコ))縦500px■相武国造(さがみのくにのみやつこ=相模国造)

サガミノクニノミヤツコ。ヤマトタケルの東国遠征で、ヤマトタケルを騙し討ちしようとした人。

原文では、下記のみ。

故爾到相武國之時、其國造詐白「於此野中有大沼。住是沼中之神、甚道速振神也。」於是、看行其神、入坐其野。爾其國造、火著其野。故知見欺而、解開其姨倭比賣命之所給囊口而見者、火打有其裏。於是、先以其御刀苅撥草、以其火打而打出火、著向火而燒退、還出、皆切滅其國造等、卽著火燒。故、於今謂燒津也。

父である景行天皇に東国遠征を命じられたヤマトタケルは、まず伊勢に行き、伊勢にいる叔母ヤマトヒメに泣きつきます。「オヤジはオレを殺したがっている……」

ヤマトヒメはそんな甥っ子を元気付けるためか、神剣とフシギ袋を餞別にして、ヤマトタケルに渡します。

ヤマトタケル、その後で尾張に行き、ミヤズと結婚の約束をします。東国遠征から帰ってきたら初夜を迎えて、エッチしようね、と約束して。

そうして東国に赴き、山河の荒ぶる神やまつろわぬ人々を平らげていきます。そうして、上記の原文につながっていきます。

相模に着いた時、その地の国造、つまり相模国造は、「野の中にある大きな沼に神が住んでおり、非常に荒ぶっています」とウソの報告をヤマトタケルにします。

ヤマトタケルがその神を見てやろうと野に分け入ると、相模国造、野に火を放ちます。

騙されたと知ったヤマトタケルは、ヤマトヒメからもらったフシギ袋を開けると、火打石が入っていました。

そこで、やはりヤマトヒメからもらった神剣で草を薙ぎ払い、火打石でこちらからも火をつけ、逆襲~

ヤマトタケルの逆襲を受けた相模国造、あえなくヤマトタケルに斬られ、滅ぼされます。火をつけられ、燃やされてしまう。騙し討ちの仕返しは強烈だった。。では、騙し討ちの名人・ヤマトタケルは? その最期と関連しているのが、おっことぬし。やはりヤマトタケルの最期もちょっと悲惨。。

ともかく、相模国造が斬り殺され、焼かれたところが、今の焼津。地名譚となっています。また、ヤマトタケルの危機を救った、草を薙ぎ払った神剣が、ここにおいて「草薙の剣」と命名され、天皇家の三種の神器の一つとなっていきます。

なお、この段には登場しませんが、火をかけられて回りが火の海になった時、ヤマトタケル一行の中に、妻の一人、オトタチバナもいたらしく、後に出てくるオトタチバナの歌によれば、その時に受けたヤマトタケルからの愛に感激したオトタチバナが、身を挺して犠牲になる覚悟を固めた、とのこと。

【関連キャラ】
ヤマトタケル - はっちゃけ皇子の英雄譚、最期は?
ヤマトヒメ - 慈愛溢れるヤマトタケルの叔母は初代斎宮
オトタチバナ - 東国のヤマトタケルの妻といえばこの人

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【パワースポット】
焼津神社 - 壮絶な戦い「東海一の荒祭」、ヤマトタケルを騙そうとした人

【一言切り取り】
相模国造「イヤ、あの沼にスゲー神が…」
相模国造「ふっ、かかったな。それ火をかけいっ」
相模国造「んんっ、何で火がこっちに?」

【古事記の神・人辞典】
相模国造

【関連カテゴリ】
11.ヤマトタケル

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