【キャラ設定】古事記上では特に絡みはないのですが、造化の三神のも一柱タカミムスヒノカミとのバランスを考えました。食-蘇生-国土など「創造」を司る一方で、縁結び的な女神っぽく。
■神産巣日神(かみむすひのかみ=カミムスヒノカミ)
カミムスビ(かみむすび)とも。また、神産巣日之命、神産巣日御祖命とも。
古事記に描かれている神の中の神である三柱(造化の三神)のうちの一柱で、世界で三番目に生まれた神。造化の三神にもう二柱加えた別天津神(ことあまつかみ)の一柱でもある。簡単に言えば、とてもとても高位な神。
別天津神はいずれも性別の無い独神(ひとりがみ)とされるが、子にスクナビコナがいる。また、やはり造化の三神の一柱であるタカミムスヒノカミが男神的要素を持っているのに対して、カミムスヒノカミは女神的要素があるとされる。
スサノヲが天岩戸隠れ騒動の元凶として、高天原を追放され、出雲にたどり着く前、途中、女神オオゲツヒメに食事を求めたところ、オオゲツヒメがケツとかから食材取り出してクッキングしているのを見て、これを惨殺。
オオゲツヒメの死体から、頭から蚕が、二つの目から稲の種が、二つの耳から粟が、鼻からは小豆が、女陰から麦が、尻から豆が生まれ、その身体はすべて植物になった時、これらを摘み、種としたのがカミムスヒノカミ。
いわゆる五穀の起源。オオゲツヒメはスサノヲに惨殺された自身の死体によって穀物神、食物神としての性格を持つようになりましたが、カミムスヒノカミこそがその大元、とも考えられます。
時代は下って、オオクニヌシが兄ヤソガミの迫害に遭い、死亡した時。オオクニヌシの母であるサシクニワカヒメが息子を蘇生させようとして、相談に行ったのがカミムスヒノカミのところ。
「赤貝とハマグリ(キサガヒヒメ・ウムギヒメ)で生き返るかも。赤貝が自分の身を削り、ハマグリがそれを受け止めたものを母の母乳のように、オオクニヌシの体に優しく塗ってみて」とサシクニワカヒメにアドバイスし、キサガヒヒメ・ウムギヒメを派遣しました。
普通、医療(医薬)の神様というと、因幡の白兎におけるオオクニヌシ(ウサギへの診断と、蒲の花粉という薬)を思い浮かべますが、そのオオクニヌシを蘇生した影にこのカミムスヒノカミがいる、ということは。。
オオクニヌシの国造りの時のパートナーであるスクナビコナの親。それを問いただしに来たオオクニヌシ一行に対して、「(スクナビコナは)うん、わが子。私の手から滑り落ちて生まれた子。オオクニヌシと兄弟になって、その国を固めよ」と命じました。
さらに時代が下って、国譲り後、オオクニヌシが隠居した現在の出雲大社において、その宮殿のシェフとなったクシヤタマノカミの言葉の中に出てきます。「私の炊き上げる火は、カミムスヒノカミの御殿高く~」。
ここでは、オオクニヌシ=カミムスヒノカミ、あるいはオオクニヌシを顕彰するようにして、カミムスヒノカミに仮託している形で使われています。
タカミムスヒノカミにも共通する神名の「産巣日」、つまり「むすひ、むすび」は、男女の「むすび」を象徴するとも言われています。出雲大社が縁結びの神として今に伝えられているのは、オオクニヌシの性質からだけでは謎が多いともされていますが、この故事にちなむ、カミムスヒノカミとの同一化も関係しているのかもしれません。
どちらにしろ、同じく造化の三神とはいえ、タカミムスヒノカミがアマテラスと同時性がある、高天原の重鎮という感じに対して、カミムスヒノカミはいずれも国つ神に関わった登場の仕方をしており、スサノヲからオオクニヌシに連なる国つ神を影から支える守り神、という感じでしょうか。
【関連キャラ】
・スサノヲ - 荒ぶる神からちょいワル親父への転身
・オオゲツヒメ - 徳島県、スサノヲに惨殺される食の女神
・サシクニワカヒメ - 死亡する息子の蘇生に奔走する母
・オオクニヌシ - 国つ神のドンは破天荒な女好き
・スクナビコナ - 国造り、オオクニヌシの相方は謎な神?
【関連記事】
・追放されるスサノヲ、料理を出してくれた女神を惨殺 そしたら…
・殺されるオオクニヌシ パネェ兄ちゃんたちからのいびりに耐えかねて
・東京大神宮、お伊勢さんと造化の三神を祀る良縁と、縁結びの神社 - 東京・千代田
【古事記・四コマ劇場】
・オオクニヌシの遍歴:5.蘇生編 - オオクニヌシ蘇生に奔走する母を助ける
【一言切り取り】
・カミムスヒノカミ「おやおや、穀物が…」
・カミムスヒノカミ「これで、生き返るかな?」
・カミムスヒノカミ「うん、私が産んだ子」
【古事記の神・人辞典】
・カミムスヒノカミ
【関連カテゴリ】
・4.オオクニヌシ
【外部ページ】
・カミムスヒノカミ - Twitter
・カミムスヒノカミ - Pixiv
・カミムスヒノカミ - Facebook
・ぶっちゃけ古事記のキャラ図鑑の索引

カミムスビ(かみむすび)とも。また、神産巣日之命、神産巣日御祖命とも。
古事記に描かれている神の中の神である三柱(造化の三神)のうちの一柱で、世界で三番目に生まれた神。造化の三神にもう二柱加えた別天津神(ことあまつかみ)の一柱でもある。簡単に言えば、とてもとても高位な神。
別天津神はいずれも性別の無い独神(ひとりがみ)とされるが、子にスクナビコナがいる。また、やはり造化の三神の一柱であるタカミムスヒノカミが男神的要素を持っているのに対して、カミムスヒノカミは女神的要素があるとされる。
スサノヲが天岩戸隠れ騒動の元凶として、高天原を追放され、出雲にたどり着く前、途中、女神オオゲツヒメに食事を求めたところ、オオゲツヒメがケツとかから食材取り出してクッキングしているのを見て、これを惨殺。
オオゲツヒメの死体から、頭から蚕が、二つの目から稲の種が、二つの耳から粟が、鼻からは小豆が、女陰から麦が、尻から豆が生まれ、その身体はすべて植物になった時、これらを摘み、種としたのがカミムスヒノカミ。
いわゆる五穀の起源。オオゲツヒメはスサノヲに惨殺された自身の死体によって穀物神、食物神としての性格を持つようになりましたが、カミムスヒノカミこそがその大元、とも考えられます。
時代は下って、オオクニヌシが兄ヤソガミの迫害に遭い、死亡した時。オオクニヌシの母であるサシクニワカヒメが息子を蘇生させようとして、相談に行ったのがカミムスヒノカミのところ。
「赤貝とハマグリ(キサガヒヒメ・ウムギヒメ)で生き返るかも。赤貝が自分の身を削り、ハマグリがそれを受け止めたものを母の母乳のように、オオクニヌシの体に優しく塗ってみて」とサシクニワカヒメにアドバイスし、キサガヒヒメ・ウムギヒメを派遣しました。
普通、医療(医薬)の神様というと、因幡の白兎におけるオオクニヌシ(ウサギへの診断と、蒲の花粉という薬)を思い浮かべますが、そのオオクニヌシを蘇生した影にこのカミムスヒノカミがいる、ということは。。
オオクニヌシの国造りの時のパートナーであるスクナビコナの親。それを問いただしに来たオオクニヌシ一行に対して、「(スクナビコナは)うん、わが子。私の手から滑り落ちて生まれた子。オオクニヌシと兄弟になって、その国を固めよ」と命じました。
さらに時代が下って、国譲り後、オオクニヌシが隠居した現在の出雲大社において、その宮殿のシェフとなったクシヤタマノカミの言葉の中に出てきます。「私の炊き上げる火は、カミムスヒノカミの御殿高く~」。
ここでは、オオクニヌシ=カミムスヒノカミ、あるいはオオクニヌシを顕彰するようにして、カミムスヒノカミに仮託している形で使われています。
タカミムスヒノカミにも共通する神名の「産巣日」、つまり「むすひ、むすび」は、男女の「むすび」を象徴するとも言われています。出雲大社が縁結びの神として今に伝えられているのは、オオクニヌシの性質からだけでは謎が多いともされていますが、この故事にちなむ、カミムスヒノカミとの同一化も関係しているのかもしれません。
どちらにしろ、同じく造化の三神とはいえ、タカミムスヒノカミがアマテラスと同時性がある、高天原の重鎮という感じに対して、カミムスヒノカミはいずれも国つ神に関わった登場の仕方をしており、スサノヲからオオクニヌシに連なる国つ神を影から支える守り神、という感じでしょうか。
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・スサノヲ - 荒ぶる神からちょいワル親父への転身
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・サシクニワカヒメ - 死亡する息子の蘇生に奔走する母
・オオクニヌシ - 国つ神のドンは破天荒な女好き
・スクナビコナ - 国造り、オオクニヌシの相方は謎な神?
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・カミムスヒノカミ「おやおや、穀物が…」
・カミムスヒノカミ「これで、生き返るかな?」
・カミムスヒノカミ「うん、私が産んだ子」
【古事記の神・人辞典】
・カミムスヒノカミ
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・4.オオクニヌシ
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コメント
コメント一覧 (1)
https://twitter.com/i/moments/1109116218705743873
星5つに評価したいのに、下の記事のサムネイルに隠れて星3つまでしか選べません><
星5ですが、謝った評価をつけるわけにもいかないので、そのままにします<(_ _)>