【キャラ設定】高天原の重鎮、という感じで、時にはアマテラスよりも高位。神の中の神。ただ、そればっかりでは面白くないので、オモイカネの父、ニニギの祖父という要素も加味して、優しげに仕上げました。
■高御産巣日神(たかみむすひのかみ=タカミムスヒノカミ)
タカミムスビ(たかみむすび)とも。また、別名を高木神(たかぎのかみ=タカギノカミ)。
古事記に描かれている神の中の神である三柱(造化の三神)のうちの一柱で、世界で二番目に生まれた神。造化の三神にもう二柱加えた別天津神(ことあまつかみ)の一柱でもある。簡単に言えば、とてもとても高位な神。
別天津神はいずれも性別の無い独神(ひとりがみ)とされるが、子にオモイカネがいる。また、やはり造化の三神の一柱であるカミムスヒノカミが女神的要素を持っているのに対して、タカミムスヒノカミは男神的要素があるとされる。
単独で古事記に登場してくることはあまりなく、通常、高天原においてアマテラスの横にどっしりと構え、何か発言する訳でもないのに、大きな存在感を放っている。いわば、アマテラスのアドバイザー的な存在とも言える。
アマテラスが弟のスサノヲの狼藉にキレて、天岩戸に引き籠った時、高天原の知恵袋オモイカネの父として記述されているが、実際の登場シーンはなし。アマテラスが隠れている時に登場しないということは、両者の同時性を示しているのかもしれない。
アマテラスが、「葦原の中つ国は今後自分の息子に治めさせっから」と宣言した時、八百万の神々が「タカミムスヒノカミとアマテラスの命により」招集された、とあり、どちらかといえば、アマテラスよりも高位に位置づけられている。
アマテラスの父イザナギよりも、ずっと前に生まれた神なのだから、それも道理かも。
葦原中国平定では、子のオモイカネの献策がことごとく失敗するが、それでも焦らず鎮座。
派遣したはずのアメノホヒが戻らないことを受けて、「タカミムスヒノカミとアマテラスはまたオモイカネら神々に問う」と出てくるが、その次、次いで派遣したアメノワカヒコが戻らないのを受けて、「アマテラスとタカミムスヒノカミが再度問う」となる。
この一連のやり取り、時にアマテラス一人に擬せられる場合もあるが、名前の順番が微妙に入れ替わっているのにも何か意味があるのかも。
さて、アメノワカヒコは高天原を裏切っていたわけですが、高天原から派遣されたナキメを弓矢で射殺します。その矢がナキメを貫通し、高天原まで飛んで来たのを発見したのがタカギノカミ。つまり、タカミムスヒノカミです。
そして古事記で唯一のセリフ。「あっ、これアメノワカヒコの矢じゃね? 今からこの矢を戻すから、アメノワカヒコが裏切っていなければ当たるな、裏切っていれば突き刺さっちゃいな」と誓約(うけい)します。
アメノワカヒコは裏切っていたので、タカミムスヒノカミがひょいっと戻した矢を受けて死亡。つまりタカミムスヒノカミは日本初の暗殺者でもある、ということ。
タケミカヅチらが国譲りのために下った時、オオクニヌシに向かって放った言葉に、「アマテラスとタカギノカミの命により問う」とある。やはりここでもタカミムスヒノカミが重視されています。
さて、国譲り完成後、アメノオシホミミに改めて命が下りますが、その時も「アマテラスとタカギノカミの命により」と表現されています。そして、渋るアメノオシホミミが結婚したのが、このタカミムスヒノカミの娘であるヨロヅハタトヨアキツシヒメ。
アメノオシホミミとヨロヅハタトヨアキツシヒメの間に生まれたのが天孫ニニギ。アマテラスにとってはもちろん、タカミムスヒノカミにとっても、ニニギは孫になります。
ニニギが降臨しようとした時、アメノウズメが道にいたある神(サルタヒコ)に名を問いに行きますが、それも「アマテラスとタカギノカミの命により」。
初代神武天皇の東遷において、熊野でピンチになった時駆けつけてきたのがタカクラジ。タカクラジの夢にも二柱は出てきて、「アマテラスとタカギノカミの命により、タケミカヅチが召されて」ということになっています。
このように、アマテラスと必ず対になって表れてくる神で、時にアマテラスよりも高位ともいえる扱いがされており、アマテラスの重要な事績とされるものでも一緒に命じていたりする、という神、それがタカミムスヒノカミ。
まさに高天原の守り神。
【関連キャラ】
・アマテラス - 「譲って、ください…」ですべて始まる
・オモイカネ - 高天原の知恵袋は天然おじいちゃん?
・アメノワカヒコ - シタテルに一目惚れ、高天原を裏切る
・ニニギ - ご存知天孫は、女心を傷つける女泣かせ?
・アメノウズメ - 炎のストリッパーはアマテラスの腹心
・タケミカヅチ - 高天原の最終兵器・改は国譲りの英雄
【関連記事】
・アマテラス「今後、あたしの息子が治める国にすっから」で始まった国譲り
・神経ガス喰らって危機一髪の神武天皇、フシギ剣で助かる 再登場の最終兵器・改
・東京大神宮、お伊勢さんと造化の三神を祀る良縁と、縁結びの神社 - 東京・千代田
【一言切り取り】
・タカミムスヒノカミ「この矢を、ひょいっとね」
・タカミムスヒノカミ「孫よ、大きくなれっ」
・タカミムスヒノカミ「すげーな、タケミカヅチ…」
【古事記の神・人辞典】
・タカミムスヒノカミ
【関連カテゴリ】
・5.葦原中国平定
【外部ページ】
・タカミムスヒノカミ - Twitter
・タカミムスヒノカミ - Pixiv
・タカミムスヒノカミ - Facebook
・ぶっちゃけ古事記のキャラ図鑑の索引
■高御産巣日神(たかみむすひのかみ=タカミムスヒノカミ)
タカミムスビ(たかみむすび)とも。また、別名を高木神(たかぎのかみ=タカギノカミ)。
古事記に描かれている神の中の神である三柱(造化の三神)のうちの一柱で、世界で二番目に生まれた神。造化の三神にもう二柱加えた別天津神(ことあまつかみ)の一柱でもある。簡単に言えば、とてもとても高位な神。
別天津神はいずれも性別の無い独神(ひとりがみ)とされるが、子にオモイカネがいる。また、やはり造化の三神の一柱であるカミムスヒノカミが女神的要素を持っているのに対して、タカミムスヒノカミは男神的要素があるとされる。
単独で古事記に登場してくることはあまりなく、通常、高天原においてアマテラスの横にどっしりと構え、何か発言する訳でもないのに、大きな存在感を放っている。いわば、アマテラスのアドバイザー的な存在とも言える。
アマテラスが弟のスサノヲの狼藉にキレて、天岩戸に引き籠った時、高天原の知恵袋オモイカネの父として記述されているが、実際の登場シーンはなし。アマテラスが隠れている時に登場しないということは、両者の同時性を示しているのかもしれない。
アマテラスが、「葦原の中つ国は今後自分の息子に治めさせっから」と宣言した時、八百万の神々が「タカミムスヒノカミとアマテラスの命により」招集された、とあり、どちらかといえば、アマテラスよりも高位に位置づけられている。
アマテラスの父イザナギよりも、ずっと前に生まれた神なのだから、それも道理かも。
葦原中国平定では、子のオモイカネの献策がことごとく失敗するが、それでも焦らず鎮座。
派遣したはずのアメノホヒが戻らないことを受けて、「タカミムスヒノカミとアマテラスはまたオモイカネら神々に問う」と出てくるが、その次、次いで派遣したアメノワカヒコが戻らないのを受けて、「アマテラスとタカミムスヒノカミが再度問う」となる。
この一連のやり取り、時にアマテラス一人に擬せられる場合もあるが、名前の順番が微妙に入れ替わっているのにも何か意味があるのかも。
さて、アメノワカヒコは高天原を裏切っていたわけですが、高天原から派遣されたナキメを弓矢で射殺します。その矢がナキメを貫通し、高天原まで飛んで来たのを発見したのがタカギノカミ。つまり、タカミムスヒノカミです。
そして古事記で唯一のセリフ。「あっ、これアメノワカヒコの矢じゃね? 今からこの矢を戻すから、アメノワカヒコが裏切っていなければ当たるな、裏切っていれば突き刺さっちゃいな」と誓約(うけい)します。
アメノワカヒコは裏切っていたので、タカミムスヒノカミがひょいっと戻した矢を受けて死亡。つまりタカミムスヒノカミは日本初の暗殺者でもある、ということ。
タケミカヅチらが国譲りのために下った時、オオクニヌシに向かって放った言葉に、「アマテラスとタカギノカミの命により問う」とある。やはりここでもタカミムスヒノカミが重視されています。
さて、国譲り完成後、アメノオシホミミに改めて命が下りますが、その時も「アマテラスとタカギノカミの命により」と表現されています。そして、渋るアメノオシホミミが結婚したのが、このタカミムスヒノカミの娘であるヨロヅハタトヨアキツシヒメ。
アメノオシホミミとヨロヅハタトヨアキツシヒメの間に生まれたのが天孫ニニギ。アマテラスにとってはもちろん、タカミムスヒノカミにとっても、ニニギは孫になります。
ニニギが降臨しようとした時、アメノウズメが道にいたある神(サルタヒコ)に名を問いに行きますが、それも「アマテラスとタカギノカミの命により」。
初代神武天皇の東遷において、熊野でピンチになった時駆けつけてきたのがタカクラジ。タカクラジの夢にも二柱は出てきて、「アマテラスとタカギノカミの命により、タケミカヅチが召されて」ということになっています。
このように、アマテラスと必ず対になって表れてくる神で、時にアマテラスよりも高位ともいえる扱いがされており、アマテラスの重要な事績とされるものでも一緒に命じていたりする、という神、それがタカミムスヒノカミ。
まさに高天原の守り神。
【関連キャラ】
・アマテラス - 「譲って、ください…」ですべて始まる
・オモイカネ - 高天原の知恵袋は天然おじいちゃん?
・アメノワカヒコ - シタテルに一目惚れ、高天原を裏切る
・ニニギ - ご存知天孫は、女心を傷つける女泣かせ?
・アメノウズメ - 炎のストリッパーはアマテラスの腹心
・タケミカヅチ - 高天原の最終兵器・改は国譲りの英雄
【関連記事】
・アマテラス「今後、あたしの息子が治める国にすっから」で始まった国譲り
・神経ガス喰らって危機一髪の神武天皇、フシギ剣で助かる 再登場の最終兵器・改
・東京大神宮、お伊勢さんと造化の三神を祀る良縁と、縁結びの神社 - 東京・千代田
【一言切り取り】
・タカミムスヒノカミ「この矢を、ひょいっとね」
・タカミムスヒノカミ「孫よ、大きくなれっ」
・タカミムスヒノカミ「すげーな、タケミカヅチ…」
【古事記の神・人辞典】
・タカミムスヒノカミ
【関連カテゴリ】
・5.葦原中国平定
【外部ページ】
・タカミムスヒノカミ - Twitter
・タカミムスヒノカミ - Pixiv
・タカミムスヒノカミ - Facebook
・ぶっちゃけ古事記のキャラ図鑑の索引
コメント