宮内庁は8月21日、高円宮妃久子さまの次女、典子さまと出雲大社(島根県出雲市)の禰宜(ねぎ)、千家国麿(せんげ・くにまろ)さん(40)との結婚式が2014年10月5日午前、千家家が代々宮司を務める出雲大社で執り行われると発表しました。
結婚式は神前式で営まれ、久子さま、姉の承子さま、妹の絢子さまが出席されるほか、千家さんの両親ら両家の親族らが出席されるようです。
その他、今後の予定も固まったので、まとめさせていただきます。
・7月4日、一般の結納にあたる「納采(のうさい)の儀」を済ませて正式に婚約
・9月9日、千家さん側の使者が式の日取りを正式に伝える「告期(こっき)の儀」が東京都元赤坂の高円宮邸で行われる
・10月2日、典子さまが歴代天皇を祭る皇霊殿などに参拝される「賢所皇霊殿神殿に謁するの儀」が執り行われる
・10月2日、典子さまが天皇、皇后両陛下に感謝の気持ちを伝えられる「朝見(ちょうけん)の儀」が執り行われる
・10月5日午前、島根県出雲市の出雲大社で結婚式
・10月6日午後、島根県松江市の「ホテル一畑」で披露宴が行われる
・10月8日午後、東京都千代田区の「ホテルニューオータニ」で皇太子ご夫妻をはじめとする成年皇族方や三権の長らを招待して晩餐(ばんさん)会が催される
結婚式が行われる出雲大社は、そもそもお二人にとって出会いになられた記念の場と聞いておりますが、遡れば、オオクニヌシが祖先にあたるスサノヲのアドバイスを受け、国譲りに際して、タケミカヅチに要望として提出した隠居用の御殿が起源です。それこそ古事記のクライマックスの一つの場面です。
いわば、天津神(タケミカヅチ―高天原―現在の皇族)と国津神(スサノヲ・オオクニヌシ陣営)による(必ずしも喜ばしいことばかりではないものの)共同作業の賜物。
良く知られているように、オオクニヌシが国譲りを経て冥界の王となったために、この世の縁を司る神様とされ、現在では出雲大社は縁結びの社としても崇拝されています。過去の因縁はともあれ、お二人のおめでたい結婚にはピッタリとも言えます。
国譲りのために高天原から派遣されたのに、オオクニヌシに心酔して仕えることになったアメノホヒが千家家の祖に当たります。
国譲りが完了して、アマテラスの孫にあたるニニギが天孫として降臨し、葦原中国(日本)を治めることになりますが、ニニギの父がアメノオシホミミ。ニニギの曾孫(子・山幸彦、孫ウガヤフキアエズ)が初代神武天皇なので、アメノオシホミミはアマテラスとニニギをつなぐ、やはり皇族の祖の一人です。
アメノオシホミミとアメノホヒはアマテラスを母とする実の兄妹の関係に当たり(アマテラスとスサノヲの誓約で生まれたアマテラスの子である五柱のうちの二柱)、お二人は遡ればその祖先は兄弟同士、数千年の時を経て、また結ばれるという、神話と現代をつなぐ架け橋ともいうべき慶事です。改めてお祝い申し上げます。
画像は出雲大社、出典はウィキペディア。
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結婚式は神前式で営まれ、久子さま、姉の承子さま、妹の絢子さまが出席されるほか、千家さんの両親ら両家の親族らが出席されるようです。
その他、今後の予定も固まったので、まとめさせていただきます。
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・9月9日、千家さん側の使者が式の日取りを正式に伝える「告期(こっき)の儀」が東京都元赤坂の高円宮邸で行われる
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・10月5日午前、島根県出雲市の出雲大社で結婚式
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・10月8日午後、東京都千代田区の「ホテルニューオータニ」で皇太子ご夫妻をはじめとする成年皇族方や三権の長らを招待して晩餐(ばんさん)会が催される
結婚式が行われる出雲大社は、そもそもお二人にとって出会いになられた記念の場と聞いておりますが、遡れば、オオクニヌシが祖先にあたるスサノヲのアドバイスを受け、国譲りに際して、タケミカヅチに要望として提出した隠居用の御殿が起源です。それこそ古事記のクライマックスの一つの場面です。
いわば、天津神(タケミカヅチ―高天原―現在の皇族)と国津神(スサノヲ・オオクニヌシ陣営)による(必ずしも喜ばしいことばかりではないものの)共同作業の賜物。
良く知られているように、オオクニヌシが国譲りを経て冥界の王となったために、この世の縁を司る神様とされ、現在では出雲大社は縁結びの社としても崇拝されています。過去の因縁はともあれ、お二人のおめでたい結婚にはピッタリとも言えます。
国譲りのために高天原から派遣されたのに、オオクニヌシに心酔して仕えることになったアメノホヒが千家家の祖に当たります。
国譲りが完了して、アマテラスの孫にあたるニニギが天孫として降臨し、葦原中国(日本)を治めることになりますが、ニニギの父がアメノオシホミミ。ニニギの曾孫(子・山幸彦、孫ウガヤフキアエズ)が初代神武天皇なので、アメノオシホミミはアマテラスとニニギをつなぐ、やはり皇族の祖の一人です。
アメノオシホミミとアメノホヒはアマテラスを母とする実の兄妹の関係に当たり(アマテラスとスサノヲの誓約で生まれたアマテラスの子である五柱のうちの二柱)、お二人は遡ればその祖先は兄弟同士、数千年の時を経て、また結ばれるという、神話と現代をつなぐ架け橋ともいうべき慶事です。改めてお祝い申し上げます。
画像は出雲大社、出典はウィキペディア。
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