刺国若比売命(さしくにわかひめ=サシクニワカヒメ)縦480px
【キャラ設定】オオクニヌシの母ということで、存在感がありつつも、いざという時には必死になって奔走する母親像をイメージ。

刺国若比売命(さしくにわかひめ=サシクニワカヒメ)縦500px■刺国若比売命(さしくにわかひめ)

父はサシクニオオカミ。おそらくは出雲地方の実力者の家系。

スサノヲクシナダから数えて五代目のアメノフユギヌノカミと結婚して、オオクニヌシをもうける。つまり英雄オオクニヌシの母。

オオクニヌシがヤソガミの迫害により、二度死亡するが、そのたびにオオクニヌシ蘇生に奔走する。やむを得ない死亡というよりは、愚直すぎておバカっぽいオオクニヌシのために、それは必死に駆けずり回って。

母は強し、というよりは、天然かつおバカな息子を持った苦労性の母、という感じ?

美女神ヤガミを強奪されたと逆恨みしたヤソガミに、オオクニヌシは伯耆の国(鳥取県西部)の手間の山の麓に連行される。

ヤソガミが、ここで待って、真っ赤なイノシシが来たら捕まえろ、とオオクニヌシに命じ、オオクニヌシ、その通り待機してイノシシが来るのを待つ。

山に登ったヤソガミは、イノシシに似た大きな岩を火で熱して滾らせて、真っ赤にしてから、それを下にいるオオクニヌシ目がけて投じる。

愚直なオオクニヌシ、それをキャッチして、岩の熱で焼かれて、まず一回目の死亡。

ここで母奮起。サシクニワカヒメは、造化の三神の一柱カミムスヒノカミに助けを求め、赤貝とハマグリであるキサガヒヒメ・ウムギヒメを派遣してもらい、言われた通りに治療したら、オオクニヌシ蘇生。

生き返ったオオクニヌシに対して、ヤソガミ、またオオクニヌシをいいようにコントロールして、オオクニヌシ、二回目の死亡。

またまた母奮起。サシクニワカヒメ、オオクニヌシの二度目の蘇生を成功させる。

さすがに母助言。「このままだったら本当に死んで、生き返れなくなるよ。分かっているの? バカなの?」とまではさすがに言ったとか言わなかったとか、「木の国に頼れる神がいるから、そこへお行き」とアドバイス、オオヤビコを紹介する。

そうして、死亡→蘇生の輪廻の輪から外れて、オオクニヌシの物語がまた前に進み始める。

オオクニヌシがオオクニヌシとなるまで、そしてその後も、多くの神々の協力があったことを、母という、そもそもが最大の支援者の性質を持つ神に仮託してもうけられたと思われる説話。

古事記に登場する「母」で、最も活躍する母がこのサシクニワカヒメかもしれません(あとは応神天皇の母・神功皇后ぐらい?)。

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オオクニヌシの遍歴:6.逃走編 - オオクニヌシを紀伊に送り出す

【一言切り取り】
サシクニワカヒメ「あっ、死んじゃった・・・」
サシクニワカヒメ「どうすれば生き返りますの?」
サシクニワカヒメ「あなたバカなの?」

【古事記の神・人辞典】
サシクニワカヒメ

【関連カテゴリ】
4.オオクニヌシ

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