手白髮郎女(たしらがのいらつめ)

手白髮命(たしがらのみこと)とも。

『古事記』に記載のある女性皇族。

父は第24代仁賢天皇、母は第21代雄略天皇の皇女であるカスガノオオイラツメ。第四子。

同母姉にタカギノイラツメタカラノイラツメクスビノイラツメ、同母弟に第25代武烈天皇マワカがいる。

また、第28代宣化天皇と結婚する仁賢天皇の皇女タチバナノナカツヒメも同母の姉妹の可能性がある。

武烈天皇崩御の後、世継ぎがいなかったために、第15代応神天皇の五世の子孫である袁本杼命、つまり第26代継体天皇と結婚し、継体天皇を皇位に迎え入れた。

継体天皇の皇后となり、第29代欽明天皇をもうける。天皇家の系譜も参照。

『古事記』に墓の記載はないが、『延喜式』には山辺郡の「衾田陵」とあり、宮内庁では西殿塚古墳(奈良県・天理市)を「衾田陵」として治定している。全国第23位の大きさの古墳(古墳ランキング)。

しかしタシラガノイラツメの生没年と、この古墳の築造年代には数世紀の隔たりがあり、治定に疑問視する声が多数。条件や築造年代に合致する西山塚古墳が真の陵とする指摘がある。

【主な登場場面】
オヤジの敵だけど元天皇の墓を破壊しようとする顕宗天皇 止めたのは賢兄の機転