木梨之軽王(きなしのかるのみこ)

『古事記』に記載のある男性皇族。

父は第19代允恭天皇、母はオオナカツヒメ。第一子。

同母弟妹にナガタノオオイラツメクロヒコ、穴穂命(第20代安康天皇)、カルノシロヒコ、大長谷命(第21代雄略天皇)、タチバナノオオイラツメサカミノイラツメがいる。

允恭天皇の皇太子だったが、同母弟カルノに恋し、どうにも辛抱たまらず、一線を越えて、禁断の近親相姦へ。

タブーを犯したといううわさが広がったために人心を失い、同母弟の穴穂命に追われる。臣下の大前小前の邸に逃れるが、穴穂命と大前小前のやり取りの末、穴穂命に身柄を引き渡され、逮捕される。

皇太子を廃され、伊予湯への流刑が決定。皇太子を追放した穴穂命が即位して、安康天皇に。

伊予に至ってからしばらくすると、最愛のカルノが、やはりカルミコを忘れられずに単身追いかけてきた。

二人は愛を再度愛を確かめたものの、将来に悲観したか、心中して果てる。

以上のカルミコの感情(妹との一線を踏み越える前、後も含め)膨大な和歌によって紡がれている、古代日本のラブロマンス・オペラの真骨頂の物語。その主役がカルミコ。

【主な登場場面】
病弱な允恭天皇が半島最先端の薬で回復 日本古代史最大の悲哀劇の伏線とは?
同母兄妹、禁断の情事 皇位を追われ、伊予に流されて心中する兄妹ふたり

【収録歌】
カルミコ、同母妹カルノとの禁断の情事に至る覚悟をした歌
カルミコ、同母妹カルノとの禁断の情事、喜び爆発の歌
カルミコ、討伐された後に同母妹カルノに向けてのKY的な歌
カルミコ、討伐された後に愛しの同母妹カルノを思って読んだ歌

カルミコ、伊予に流された時愛しの同母妹カルノに向けて詠んだ歌
カルミコ、伊予流刑決定、愛しの同母妹カルノの浮気を心配した歌
カルミコ、愛しの同母妹カルノが伊予に来てくれた時に詠んだ歌
カルミコ、愛しの同母妹カルノと心中する前に詠んだ愛の歌

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【関連キャラ】
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